『海に眠るダイヤモンド』第3話考察 いづみは朝子?端島の歴史と家族の物語

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日曜ドラマ『海に眠るダイヤモンド』第3話は朝子のフェードでした。

食堂の娘として立ち働いている朝子も「食堂の朝子」でない瞬間がほしいと映画のオーディションを受けます。

そして鉄平への初恋エピソードが語られました。

こうなったら、いづみは朝子でしょう!!と考察も盛り上がっているようですね。

いづみは朝子?そして軍艦島(端島)の歴史から第3話を考察しました。

目次

いづみは朝子?

『海に眠るダイヤモンド』第3話が放送されました。

大方の予想通り、第3話は「いづみは朝子」と思わせるシーンが満載でしたね。

朝子が大事にしているガラス瓶と鞍馬天狗の初恋エピソードは胸キュンでした。

好きな人を追いかけてばかりいた鉄平も、自分を好きな朝子に気づいて心が揺れないわけがありませんね。

特に、二人で中之島の桜を見るシーンと、いづみと鉄平が庭に植えた桜を見るシーンが重ねられて、もういづみは朝子に決定!!

しかし、しかし・・・!!

二人の行動を百合子が知らないはずはない。

だって、ここは端島だから

端島の歴史から見るドラマ

『海に眠るダイヤモンド』の舞台は、どこかにある島ではなく実在する島です。

実際のエピソードがドラマには散りばめられています。

端島の映画

第3話で語られた10年前の映画も実在します。

1948年に公開された『緑なき島』で、端島でロケが行われたそうです。

『緑なき島』あらすじ

長崎港外二十キロの海上に通称軍艦島と呼ばれる端島炭坑がある。

戦時中、この島の採炭夫細川五郎と内山大助は、ある日折からの風浪に乗じて脱出をはかり、五郎は逃げおおせたが大助は監視員に捕らえられか酷な拷問にかけられた。

そして長い戦争が終わり、平和がよみがえった。

細川五郎は多数の坑夫応募者たちに混じり、ひょう然と再び端島のさん橋を上った。

島は見違えるように明るくなっていた。

大助は今では労働組合の委員の一人として島の民主化に努力し、近く島の名物男山本修造の娘すみ子と結婚することになっている。

大助は五郎を喜んで酒場に迎えたが、五郎は大助とすみ子の婚約を知って何故か冷たかった。

そして五郎はその時、かつての情婦で、今この酒場にいるしげ子に再会した。

一方島を脱出する以前すみ子と将来を誓い合った五郎は、今島の人望を一身に集めている大助にとってかわり、同時にすみ子をも奪い返そうとかん計をめぐらし二人の対立は鉱員、職員両組合の統合可否をめぐって白熱化し、組合長改選を目前に控え島にいろいろの波紋を投じた。

すみ子は五郎の人を恐れぬ誘惑にずるずる引きずられて行った。

大助はすみ子が五郎を本当に愛すなら自分はあきらめてもよいと思っていた。五郎とすみ子の関係を知ったしげ子はしっとに悩んだ。

やがて組合長選挙の日が来た。五郎の巧みなかん計と、大助の誠実とは全く形勢伯仲となって開票が迫る。

結果は大助の勝利と見えたその瞬間場内真暗となった。

発電機はこわされ、ガスが充満し、坑内は危険にひんした。五郎一味の仕業である。

五郎の悪計を知ったしげ子とすみ子は、遂に真実を人々に訴えた。

大助は五郎に向かって自首をすすめたが、五郎は却って大助を傷つけ、遂に警察の手に逮捕された。大助の絶叫により五郎はリンチをまぬがれたのである。

映画,comより

ドラマの中でも映画プロデューサー夏八木が「前の映画では端島から逃げ出した。。。」って言っていましたね。

強制労働の歴史

2015年(平成27年)、国際記念物遺跡会議(イコモス)により、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」がユネスコの世界文化遺産に登録された、端島炭鉱もその一部として登録されました。

しかし、韓国政府が朝鮮半島出身の労働者を巡る説明が不十分だとして端島の世界遺産登録に反対を表明し、外交問題になりました。

徴用工の問題は、端島だけに限りませんし、朝鮮人、中国人の労働者が多く働いていたのは事実ですが、日本人と同じように暮らしており、給料も出ていたようです。

ただ、戦前・戦時の炭鉱夫は過酷労働を強いられていたので、ドラマでどのように取り上げられるか注目していました。

第3話では、炭鉱長の廣田が「労働とはどうあるべきか。戦後制定された我が国の労働法では、強制労働の禁止がはっきりと明記された。これはね。労働者の人格を無視した働き方をさせてはならないということだ。わたしたちは、過去の愚かしさと罪深さを反省して向き合わなければならない。労働者は屈服させる相手ではない」

島全体が一つの国のような端島では、そこに生きる人々のヒエラルキーもわかりやすい形で現れます。労働条件を改善しようとする鉄平や賢将は新しい時代の担い手として生き生きと描かれます。

「端島は炭鉱の島だ。炭鉱夫あっての島だ、
彼らをやる気にさせないとおかしくないか」

賢将の父、辰雄が「鉄平とは距離を置け。お前とは違う」というのは、古い体制や価値観の人間に見えます。

ただ、それだけでなく、端島の斜陽に気づいている唯一の人間として、いずれ閉山になった時、幹部社員の自分たちは行く所があるけれど、鉄平の家族や炭鉱夫たちは職を失い、島から退去しなければならなくなった時、二人の友情はどうなるのかと危惧しているようにも思えます。

家族の物語

最後に第3話ではタイトルバックで、それぞれの家族写真が映し出されました。

また、鉄平の父、一平の部屋には幼い子どもたちの写真が・・・。

第2話では百合子の家族の物語が、第3話では朝子の家族にスポットが。そしていづみの家族関係も描かれました。

現在パートのいづみの家族写真には、玲央も一緒に写っていましたね。

「間違っていたかもしれない」といづみが玲央と会社を潰しにかかるとは、いづみの家族に波乱を巻き起こしそうです。

今後、それぞれの家族がどのように交差していくのか。次の展開が楽しみです。

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