「動くホテル」が全国で続々開業!コンテナホテルとは?料金・設備・評判・設置場所を調査

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最近、全国各地で黒いコンテナがずらりと並ぶ、ちょっと変わったホテルを見かけるようになりました。

その代表格が「HOTEL R9 The Yard(ホテル アールナイン ザ ヤード)」です。

一見すると「コンテナを利用した安いビジネスホテル」に見えるのですが、実はこのホテルにはかなり画期的な仕組みがあります。

なんと、災害が起きたときには客室そのものを被災地へ運び、“ホテルごと移動”させることができるのです。

そのため「動くホテル」「レスキューホテル」と呼ばれています。2026年に入ってからも各地で新規開業が続いており、かなりの勢いで全国に広がっています。今回は、この「動くホテル」とはいったい何なのか、宿泊料金、設備、実際の評判、そしてどこに設置されているのかを詳しく調べてみました。

目次
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動くホテル「HOTEL R9 The Yard」とは?

「動くホテル」として知られているのが、株式会社デベロップが展開するHOTEL R9 The Yardです。

ホテルの客室には、建築用に開発されたコンテナモジュールが使われています。基本的にはコンテナ1台=ホテル1室という非常にユニークな造りです。

一般的なホテルのように一つの建物の中に客室を並べるのではなく、小さな独立した客室が敷地内に並んでいます。(デベロップ)

ここで気になるのが、

「本当にコンテナごと動かせるの?」

という点でしょう。

答えは「はい」です。

同社によると、車両型の場合は客室の下にタイヤがあり、トレーラーヘッドにつないで牽引できます。また建築型についても、固定しているアンカーボルトを外し、クレーンで持ち上げてトラックに積載することで移設できます。(デベロップ)

つまり「動くホテル」といってもホテルが自走するわけではなく、完成した客室単位で移動できるホテルということです。

普段はホテル、災害時には「レスキューホテル」

このホテルの本当に面白いところはここです。

普段は一般客が泊まるビジネスホテルとして営業しています。

ところが地震や豪雨など大規模災害が発生すると、必要に応じてコンテナ客室を被災地域へ運搬。そのまま仮設宿泊施設や災害対応拠点として利用できる仕組みになっています。

会社側は、

  • 普段営業している施設=「HOTEL R9 The Yard」
  • 災害時に客室を移動させる仕組み=「レスキューホテル」

と区別しています。(デベロップ)

東日本大震災の経験を踏まえて開発された仕組みで、平常時と非常時の両方で利用できることから「フェーズフリー」という考え方にも合致しています。(R9ホテルズグループ)

防災施設を普段は使わず保管しておくのではなく、平時にはホテルとして収益を生み、必要になったときだけ防災施設になる

かなり合理的な仕組みだと感じます。

コンテナホテルの中は狭い?設備を調べてみると意外に本格的

「コンテナ」と聞くと、

「工事現場のプレハブみたいなのでは?」

と思ってしまいますが、実際の客室を見ると印象はかなり違います。

標準的なコンテナモジュールは、

高さ約2.9m × 長さ約5.7m × 幅約2.3m、室内約13㎡

となっています。(デベロップ)

設備も普通のビジネスホテルとほとんど変わりません。

設備内容
ベッドシモンズ製ベッドなど
バス・トイレユニットバス
冷蔵庫冷凍冷蔵庫
電子レンジ客室内に設置
空調エアコン
空気清浄機加湿空気清浄機など
Wi-Fi利用可能
デスクダブルルームなどに設置

特に珍しいのが、電子レンジと冷凍冷蔵庫が客室に備えられていることでしょう。(デベロップ)

店舗によっては無料の軽食コーナーもあり、受け取った冷凍食品などを部屋の電子レンジで温めて食べることができます。新しい日光今市店にも無料軽食コーナーが設置されています。(R9ホテルズグループ)

長期の出張などには意外と便利です。

宿泊料金はいくら?

公式サイトが案内している基本料金の目安は次のようになっています。

客室宿泊料金の目安
ダブル・1名6,200円~
ダブル・2名8,700円~
ツイン・1名6,200円~
ツイン・2名9,700円~
デラックスツイン・1名10,400円~
デラックスツイン・2名18,800円~
デラックスツイン・4名24,800円~

ただしホテルや宿泊日によって料金は変動します。(デベロップ)

実際に予約サイトを見ると、1人あたり4,000~8,000円程度で宿泊している利用者も確認できます。たとえば2026年の口コミでは、那須塩原店で7,001~8,000円、茂原店で6,001~7,000円、大泉店では4,001~5,000円という宿泊例があります。(じゃらん)

したがって、

「ものすごく安いホテル」というより、一般的なロードサイド型ビジネスホテルと同程度か、条件によってはやや安い

と考えた方がよさそうです。

なぜ普通のホテルより建設しやすい?

全国で急速に増えている理由の一つが、コンテナ方式ならではの建設のしやすさです。

運営会社によると、独自工法によって在来工法より開発コストを約4割削減できるとしています。(デベロップ)

またコンテナという規格化された客室を配置する方式なので、

土地の形に合わせやすい
→ 客室数を増減しやすい
→ 移設できる
→ 工期を短縮しやすい

というメリットがあります。

駅前の一等地に大きなホテルを建設するのではなく、郊外の幹線道路沿いや工業団地周辺などに出店しやすいところも、このホテルの特徴でしょう。

「隣の部屋の音が聞こえにくい」という意外なメリット

コンテナホテルには、普通のホテルにはないメリットもあります。

それが隣室と壁を共有していないことです。

一般的なビジネスホテルでは、

「隣のテレビの音が聞こえる」

「廊下の話し声が気になる」

といった問題があります。

しかしHOTEL R9 The Yardの場合、基本的に1コンテナが独立した1室なので、隣室との間に空間があります。

運営会社も独立型客室について、静粛性やプライバシー性を特徴として挙げています。(デベロップ)

これは実際に泊まってみないとなかなか気づかない、コンテナホテルならではのメリットでしょう。

実際の評判は?口コミを調査

では宿泊した人の評価はどうなのでしょうか。

複数の施設を見てみると、意外なほど評価は高めです。

じゃらんでは2026年8月時点の掲載データとして、

ホテル総合評価
那須塩原4.5
栃木大平4.5
桐生4.5
茂原4.2
大泉4.1
小美玉4.1

などとなっています。(じゃらん)

楽天トラベルでも武豊店が4.21(133件)、みどり店が**4.25(91件)**と比較的高い評価です。(楽天トラベル)

口コミでよく見られる長所は、

「思った以上に普通のホテル」「部屋がきれい」「独立しているので静か」「部屋の近くに車を止められて便利」

といった点です。

一方で弱点もあります。

施設によっては「荷物を置くスペースがもう少し欲しい」「ユニットバスなので風呂は普通」「部屋の臭いが気になった」「雨の日に客室まで外を歩くのが不便」といった意見も確認できます。(楽天トラベル)

そのため、豪華なホテルステイを求めるというより、

出張・車旅行・一人旅・長期滞在向け

と考えると非常に相性の良いホテルと言えそうです。

「動くホテル」はどこにある?

そして驚くのが、現在の規模です。

レスキューホテルの出動拠点だけでも、2026年8月現在で141拠点・5,615室。北海道を除く全国各地に広がっています。(デベロップ)

主な地域は福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、富山、石川、山梨、岐阜、愛知、三重、滋賀、兵庫、岡山、広島、山口、香川、愛媛、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄などです。(デベロップ)

特に多いのが関東で、

栃木19拠点、茨城18拠点、群馬12拠点、千葉11拠点

となっています。

そして中国地方でも増えており、山口県には2026年8月現在6拠点・243室があります。(デベロップ)

2026年にも続々オープン

「最近よく見るようになった」という印象は間違いではありません。

2026年だけを見ても、新しい店舗が相次いでいます。

6月15日には茨城県の常総、6月27日には熊本大津、7月12日には山口県の、7月25日には福岡県の鞍手、7月31日には栃木県の日光今市がオープンしました。(R9ホテルズグループ)

さらに公式サイトでは、2026年9月29日に福岡県の「HOTEL R9 The Yard うきは」が開業予定と案内されています。(R9ホテルズグループ)

R9ホテルズグループ全体では2026年7月時点で全国149店舗まで拡大しています。ただし、この149店舗にはコンテナ型以外のR9ブランドも含まれるため、「レスキューホテル141拠点」とは数字の意味が異なります。(R9ホテルズグループ)

災害が起きたら本当にホテルを持って行けるの?

ここが「動くホテル」の最大のポイントです。

災害発生時には原則として自治体などからの要請を受け、客室を移送します。設置先は自治体が判断し、電気・水道などのインフラを接続できる場所への設置が想定されています。(デベロップ)

用途も単なる避難所だけではありません。

個室型避難施設のほか、

災害対策本部、医療関係者の宿泊場所、仮設診療所、自治体職員の休憩・宿泊施設などに応用できます。(デベロップ)

体育館に大勢で避難する従来型の避難所と比べ、鍵のかかる個室にベッド・トイレ・風呂・冷暖房まであることは非常に大きな違いです。

高齢者や子どものいる家庭、感染症への対策などを考えても、災害時の個室空間の価値はかなり高いでしょう。

「コンテナホテル」が増えている理由が分かる

最初に外観だけを見ると、

「なんだか不思議なホテルができたな」

程度に思うかもしれません。

しかし調べてみると、単なる奇抜なホテルではありませんでした。

平時には普通のビジネスホテルとして利用し、その収益によって施設を維持する。そして非常時には客室そのものを被災地へ持って行く。

これは、「災害のためだけに防災施設を用意しておく」という従来の発想とはかなり異なります。

もちろん13㎡程度なので、高級ホテルのような広さや豪華さはありません。一方、宿泊者からの評価を見る限り、「コンテナだから快適性が低い」というイメージも実態とは少し違うようです。

全国で続々と開業している理由は、建設コストや出店のしやすさだけではなく、ホテルと防災インフラを一つにした仕組みそのものに価値があるからなのかもしれません。

「動くホテル」という名前だけ聞くと少し奇抜ですが、実際にはこれからの地方の宿泊施設と防災を考える上で、なかなか興味深いホテルだと思います。

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