BeReal(ビーリアル)は、1日1回ランダムな時間に通知が届き、その場で写真を撮って投稿するSNSです。 Instagramのように加工した写真や“映える投稿”を見せるのではなく、今この瞬間のリアルな日常を共有するアプリとして注目されてきました。
しかし近年、BeRealをきっかけに職場や学校の情報が外部に漏れる問題が起きています。 問題の本質は、アプリのサーバーがハッキングされたことではありません。 利用者が職場や学校で投稿した写真や動画に、個人情報や機密情報が写り込み、それが友達によってスクリーンショットされ、別のSNSで拡散されることです。
この記事でわかること
- BeRealとはどんなアプリなのか
- なぜ情報漏洩につながりやすいのか
- 「友達限定」でも安全ではない理由
- 2分以内投稿が生む危険性
- 安全に使うための注意点
BeRealとはどんなアプリ?
BeRealは、1日1回ランダムなタイミングで通知が届き、基本的には2分以内に写真を撮って投稿するSNSです。 大きな特徴は、スマホの前面カメラと背面カメラを同時に使うことです。
つまり、自分の顔だけでなく、目の前にある机、パソコン画面、ホワイトボード、部屋の様子、職場や学校の風景なども一緒に写りやすい仕組みになっています。
また、BeRealでは自分がその日の投稿をするまで、友達の投稿を見ることができません。 そのため、「友達の投稿を見たいから、とりあえず自分も投稿しよう」という心理が働きやすいSNSでもあります。
BeRealの良い点
BeRealの良い点は、作り込まれていない日常を共有できるところです。 Instagramでは、きれいに撮った写真や加工した写真、見栄えのいい生活が投稿されやすくなります。 その一方で、BeRealは通知が来た瞬間に撮るため、盛りすぎない自然な投稿になりやすいのが特徴です。
- 友達の普段の様子を知ることができる
- 加工や演出に疲れにくい
- 1日1回が基本なので使いすぎにくい
- 親しい友達との距離感が近くなる
このように、親しい友達同士で使う分には、気軽なコミュニケーションツールとして楽しめる面があります。
BeRealの悪い点|リアルな日常がそのまま危険になる
一方で、BeRealには大きなリスクもあります。 それは、リアルな日常をそのまま投稿することで、見せてはいけないものまで写ってしまうことです。
たとえば、職場で撮影すれば、パソコン画面、書類、顧客名、社内資料、ホワイトボードなどが背景に入る可能性があります。 学校で撮影すれば、校務システム、名簿、先生や生徒の名前、教室の様子などが写るかもしれません。
本人はただ「今の自分」を投稿したつもりでも、背景には他人や組織に関わる重要な情報が含まれていることがあります。 ここが、BeRealの怖いところです。
写り込みやすい情報
- 職場のPC画面
- 顧客名・患者名・生徒名
- ホワイトボードの内容
- 社内資料や学校資料
- 同僚・友人・家族の顔
- 自宅や勤務先がわかる風景
- 位置情報
2分以内投稿が焦りを生み、確認不足につながる
BeRealの特徴のひとつが、通知が来てから2分以内に投稿するという仕組みです。 この2分以内という制限は、リアルな日常を共有するという意味では面白い仕組みです。 しかし、情報漏洩の観点では大きな問題にもなります。
通知が来ると、利用者は「早く撮らなきゃ」「友達の投稿を見たい」「遅れるとボーナス投稿ができないかもしれない」と感じやすくなります。 その結果、周囲を十分に確認しないまま撮影・投稿してしまう危険があります。
特に職場や学校では、ほんの数秒の確認不足で、パソコン画面、名簿、書類、ホワイトボード、他人の顔などが写り込む可能性があります。
Instagramのように、写真を選び、加工し、文章を考えて投稿するSNSであれば、投稿前に「これは載せても大丈夫か」と確認する時間があります。 しかしBeRealでは、「今すぐ撮る」空気が強いため、確認作業が甘くなりがちです。
ポイント
BeRealの情報漏洩リスクは、前後カメラで周囲が写り込むことだけではありません。 「2分以内に投稿しなければならない」という時間制限が、利用者から確認する余裕を奪い、うっかり投稿を誘発してしまう点にもあります。
友達限定でも安全ではない
BeRealでは、投稿範囲を友達に限定できます。 しかし、友達限定だからといって安全とは言い切れません。
なぜなら、投稿を見た友達がスクリーンショットを撮れば、その画像は簡単に外部へ出せるからです。 X、Instagram、LINE、TikTokなど、別のSNSに転載されれば、投稿者本人では止めることができません。
つまり、BeRealは「友達に見せるSNS」ではありますが、「友達が外に出さないSNS」ではありません。
友達限定、1日で消える、仲のいい人だけに見せている。 そう思っていても、スクリーンショットや画面録画で保存されれば、投稿は残ります。 そして一度拡散されると、完全に削除することは非常に難しくなります。
今回の情報漏洩で問題になっていること
今回問題視されているのは、BeRealそのものが不正アクセスを受けたという話ではありません。 利用者が撮影した職場や学校の写真・動画に、個人情報や内部情報が写り込み、それがスクリーンショットなどで拡散されたことです。
たとえば、銀行の執務室内を撮影した投稿に顧客名が写り込んだケースや、学校関係者の投稿に校務用システム画面や教員名が表示されていたケースなどが問題になりました。
このような事例からわかるのは、「自分の投稿だから自分だけの問題」では済まないということです。 背景に他人の情報が写っていれば、同僚、顧客、生徒、患者、取引先など、第三者を巻き込む情報漏洩になります。
リアルな日常を投稿する危険性
BeRealは、Instagramのような“映え”への反発として、リアルな日常を共有できる点が支持されてきました。 しかし、リアルな日常には、自分だけでなく、家族、友人、同僚、顧客、生徒、患者、取引先など、他人の情報も含まれています。
自宅で撮れば、住所や生活リズムがわかる可能性があります。 職場で撮れば、勤務先や業務内容がわかる可能性があります。 学校で撮れば、学校名やクラス、先生や生徒の情報が写る可能性があります。
つまり、BeRealの危険性は、リアルを見せるつもりで、見せてはいけないリアルまで出してしまう点にあります。
BeRealの投稿回数は?
BeRealは基本的に1日1回の投稿が中心です。 ただし、時間通りに投稿した場合は、追加で投稿できる「Bonus BeReal」が使える場合があります。
| 投稿の種類 | 投稿回数 |
|---|---|
| 通常のBeReal投稿 | 1回 |
| Bonus BeReal | 最大2回 |
| 合計 | 最大3回 |
つまり、基本は1日1回ですが、条件を満たすと1日最大3回まで投稿できる仕組みです。 ただし、投稿回数が増えるほど、写り込みや情報漏洩のリスクも増えるため注意が必要です。
投稿しないと友達の投稿は見られない?
BeRealでは、基本的に自分がその日の投稿をするまで、友達の投稿を見ることができません。 つまり、見るだけの利用がしにくいSNSです。
この仕組みによって、「友達の投稿を見たいから自分も急いで投稿する」という心理が生まれます。 その結果、周囲の確認が不十分なまま撮影してしまう可能性があります。
また、友達の過去投稿をずっと見返せるSNSではありません。 基本的には、その日自分も投稿した人が、その日の友達の投稿を見られる仕組みです。
BeRealの登録方法
BeRealを始める一般的な流れは、以下の通りです。
- App StoreまたはGoogle Playで「BeReal」を検索する
- アプリをインストールする
- 名前を入力する
- 生年月日を入力する
- 電話番号を入力する
- SMS認証コードを入力する
- ユーザー名を設定する
- 連絡先へのアクセス許可を選ぶ
- カメラ・通知の許可を設定する
- 友達を追加する
登録時には、電話番号や生年月日などの個人情報を入力します。 そのため、本名をそのままユーザー名にしない、連絡先同期を安易に許可しないなど、慎重に設定することが大切です。
友達設定で注意すること
BeRealでは、友達を追加して投稿を見せ合います。 しかし、友達を増やしすぎると、それだけ投稿が外に出るリスクも高まります。
- 本当に信頼できる人だけを友達にする
- 投稿範囲は「友達のみ」にする
- 「友達の友達」まで公開しない
- 連絡先同期は必要なければオフにする
- スクリーンショットされる前提で投稿する
特に注意したいのは、「友達だから大丈夫」と思い込まないことです。 悪意がなくても、「これやばくない?」という軽いノリでスクリーンショットが共有されることがあります。
通知はオフにできる?
BeRealの通知は、スマホ本体の設定からオフにできます。
iPhoneの場合
- 設定アプリを開く
- 「通知」を選ぶ
- 「BeReal」を選ぶ
- 「通知を許可」をオフにする
Androidの場合
- 設定アプリを開く
- 「アプリ」を選ぶ
- 「BeReal」を選ぶ
- 「通知」を選ぶ
- 通知をオフにする
職場や学校で通知が来ると、つい焦って撮影してしまう可能性があります。 安全を優先するなら、勤務中や授業中は通知をオフにしておくのも有効です。
BeRealを使う時の注意事項
1. 職場・学校・病院・役所では撮らない
最も重要なのは、個人情報や機密情報を扱う場所では撮影しないことです。 職場、学校、病院、役所、銀行、介護施設、店舗のバックヤードなどでは、通知が来ても投稿しない方が安全です。
2. 背景を必ず確認する
BeRealは前面カメラと背面カメラの両方で撮影するため、自分の顔だけでなく、背景も必ず確認する必要があります。 PC画面、書類、名札、ホワイトボード、他人の顔などが写っていないか確認しましょう。
3. 位置情報は基本オフにする
位置情報をオンにすると、自宅や学校、職場、よく行く場所が特定される可能性があります。 安全のため、位置情報は基本的にオフにしておくのがおすすめです。
4. 他人を勝手に写さない
友達、同僚、先生、お客さん、家族など、他人が写る場合は注意が必要です。 本人の許可なく投稿すると、プライバシー侵害やトラブルにつながる可能性があります。
5. 「消える投稿」だと思い込まない
BeRealの投稿が時間経過で見えにくくなっても、スクリーンショットや画面録画で保存されれば残ります。 一度外部に出た投稿は、完全に消すことが難しくなります。
今後BeRealはどうなる?
今回の情報漏洩問題によって、BeRealは「リアルな日常を共有できるSNS」から、「職場や学校で使うと危険なSNS」として再認識される可能性があります。
アプリ自体がすぐになくなる可能性は低いと考えられますが、企業や学校では、BeRealを含むSNS撮影禁止のルールが強まるでしょう。 特に、銀行、病院、学校、行政機関、介護施設、店舗バックヤードなどでは、勤務中や施設内での撮影・投稿に厳しいルールが設けられる可能性があります。
今後は、アプリ側にも投稿前の警告表示、位置情報の注意喚起、スクリーンショット対策、背景ぼかし機能など、安全面の改善が求められるかもしれません。
まとめ
BeRealは、Instagramのような加工された投稿とは違い、リアルな日常を共有できるSNSです。 その自然さが魅力である一方、リアルな日常には、自分以外の人や組織の情報も含まれています。
特に問題なのは、前面カメラと背面カメラで周囲が写り込みやすいこと、投稿しないと友達の投稿が見られないこと、そして2分以内に投稿するという時間制限によって焦りが生まれやすいことです。
友達限定であっても、スクリーンショットされれば外部に拡散される可能性があります。 「1日で消えるから大丈夫」「仲のいい友達だけだから大丈夫」という考え方は危険です。
結論
BeRealは「リアルな日常」を共有できるSNSですが、リアルをそのまま見せるということは、職場・学校・家庭・人間関係・個人情報まで写り込む危険と表裏一体です。 見られて困るものは、友達限定であっても最初から投稿しないことが最大の対策です。
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