フジテレビ系バラエティ番組「酒のツマミになる話」(金曜よる9時58分)が、年内で放送終了となることが報じられました。
MCを務めてきた「千鳥」大悟さんが、番組内容の“急な差し替え”に強い不満を示し、自ら降板を申し出たとされています。
番組は松本人志さんの冠番組「人志松本の酒のツマミになる話」から始まり、いわば“松本イズム”を受け継いだ作品でしたが──その系譜がついに途絶える形となりました。
松本人志の活動休止で、番組の「核」が失われた
かつては「人志松本の酒のツマミになる話」として放送され、松本人志さんがMCを務めていたこの番組。
芸人・俳優・文化人が円卓を囲み、“お酒のツマミになる話”を語る独特の空気感が人気を呼びました。
しかし2023年末、松本さんの活動休止が報じられます。
その後、番組はタイトルから「人志松本」を外し、2024年2月から大悟さん(千鳥)を新MCに迎えて再スタートしました。
この時点で、番組の“松本イズム”をどう継承するかが大きな課題だったと言えます。
大悟MC体制の挑戦と、視聴率の現実
MC交代後の番組は、リニューアル初期こそ注目を集めましたが、視聴率面ではやや苦戦が続きました。
平均世帯視聴率はおおむね4〜5%台、個人視聴率は2〜3%台に落ち着く一方、TVerなどの見逃し配信は100万回超と堅調。
「地上波から配信へ」という視聴動向の変化を象徴する番組でもありました。
▶視聴率・配信回数推移まとめ
松本人志から千鳥・大悟へのバトンタッチ後、地上波視聴率はやや下降傾向に。しかし、見逃し配信回数は一貫して高水準で推移し、ネット世代を中心に人気を維持していました。
| 放送日 | MC・体制 | 平均世帯視聴率 | 平均個人視聴率 | 見逃し配信回数(TVerなど) | 主な内容・備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021年4月〜 | 松本人志 | 6〜7%前後 | 3.5〜4.0% | ― | 番組開始期。「人志松本の〜」名義で放送開始。 |
| 2022年10月 | 松本人志 | 5.8% | 3.3% | ― | 芸人・俳優・文化人など多ジャンル出演。 |
| 2023年7月 | 松本人志 | 5.0% | 2.9% | 約70万回 | 配信回数も上昇。番組安定期。 |
| 2024年2月9日 | 大悟(千鳥)新MC体制 | 5.2% | 3.0% | 約90万回 | リニューアル初期。新体制で注目集まる。 |
| 2024年4月12日 | 大悟(千鳥) | 4.6% | 2.8% | 1,078,485回 | 配信100万回超えを記録。 |
| 2024年7月19日 | 大悟(千鳥) | 4.0% | 2.4% | 約98万回 | 数字がやや下降。SNSでは「安定」との声も。 |
| 2024年7月26日 | 大悟(千鳥) | 4.1% | 2.6% | 約102万回 | ゲスト構成を変え「夏SP」を放送。 |
| 2024年10月25日 | 大悟(千鳥) | ― | ― | 1,042,198回 | 再生100万回超え。見逃し配信堅調。 |
| 2025年10月24日 | 大悟(千鳥) | ― | ― | ― | 放送当日に急きょ内容変更。ハロウィーン企画放送見送り。 |
| 2025年10月28日 | (収録最終回) | ― | ― | ― | 年内で終了予定と報道(スポニチほか)。 |
「松本コスプレ」企画が放送直前で差し替え
2025年10月17日放送分の次回予告では、大悟さんが金髪カツラに白Tシャツ姿で松本人志さんのコスプレを披露する姿が流れました。
しかし、10月24日の放送当日──突如として放送内容が差し替えられ、過去回の再放送に。
フジテレビは「詳細は回答を差し控える」とコメントするにとどまりました。
この件をきっかけに、大悟さんは局の判断に強い不満を持ち、「納得できない」として降板を申し出たと報じられています。
結果、4月・10月の改編期を待たずに、年内で番組が終了する“異例の展開”となりました。
フジテレビが番組ごと終了を選んだ理由
番組終了の背景には、複数の要因が重なっています。
- 松本人志不在によるブランド価値の低下
- MC交代後も続いた構成トラブル・スポンサー調整の難航
- 地上波視聴率の減少と、制作体制の再編圧力
- 番組運営への信頼関係の揺らぎ(コスプレ差し替え問題)
「松本イズム」を継ぐ立ち位置を担っていた番組が終了したのは、フジテレビとして“時代の区切り”を明確にした動きとも受け取れます。
制作現場関係者のコメントでも「松本の色を残すことが難しくなった」とする声が報じられています。
同時期に始動する「DOWNTOWN+」との関係は?
同時期、ダウンタウン関連の新しいネット配信プロジェクト「DOWNTOWN+」が始動。
これはテレビ朝日が協力の可能性を示唆している一方、正式な依頼は「まだない」と報じられています。
吉本興業・ダウンタウン側が中心となって進めているため、各局は静観の構えですが──結果的に「フジでの松本関連番組が一区切りを迎えるタイミング」と重なりました。
つまり、地上波の枠を維持するよりも、「新たな配信プラットフォームで再始動する」動きが加速しているとも言えます。
フジとしては、ブランド整理・リスク管理・改編方針の一環として“番組ごと終了”を選択した可能性が高いでしょう。
2023〜2025年「番組終了までの流れ」時系列年表
| 年月日 | 出来事 |
|---|---|
| 2023年12月末 | 松本人志 活動休止 |
| 2024年2月9日 | 大悟MCで再スタート |
| 2024年〜2025年 | 視聴率やスポンサーの課題 |
| 2025年10月17日 | 松本コスプレ企画 予告放送 |
| 2025年10月24日 | 放送当日差し替え |
| 2025年10月29日 | 大悟 降板&番組終了報道 |
💬 SNSの反応(賛否まとめ)
🟢 大悟さんの決断に共感
大悟さんが筋を通したの、かっこいいと思う。
放送直前の差し替えなんて、現場の士気も下がるよね…。
#酒のツマミになる話 #千鳥
🟢 「松本愛」を感じる企画だったのに…
あの松本コスプレ、めっちゃ見たかった!
大悟さんなりのリスペクトだったのに、放送見送りは残念。
#ハロウィン回 #酒のツマミになる話
🔴 フジの判断に納得できない
「詳細は控える」ばかりじゃ伝わらない。
視聴者にも説明する誠実さがほしかった。
#フジテレビ #番組差し替え
🔴 「ごっつ」のときと同じ匂い
ごっつええ感じの打ち切りを思い出した。
あの時も“突然の放送差し替え”からだったよね…。
#ごっつええ感じ #松本人志
🔵 メディア構造の転換期では?
地上波から配信へ、笑いの舞台が移っているのを感じる。
「DOWNTOWN+」の挑戦に注目したい。
#メディア論 #DOWNTOWNプラス

まとめ:「松本イズム」の終焉と、次のステージへ
「酒のツマミになる話」は、松本人志の個性を核に生まれ、その空気感を大悟が受け継ぎながらも、時代の変化と共に幕を閉じることとなりました。
地上波から配信へ──テレビ界そのものが変わりつつある中で、“松本イズム”の系譜は新しい形で続いていくのかもしれません。
💡 追記・今後の展望
- フジテレビは後枠の新番組を準備中とされ、12月中に正式発表がある見込み。
- 「DOWNTOWN+」は11月配信開始予定。地上波では見られない“新しい笑い”を模索する場として注目されています。


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