【最新まとめ】女性ファッション誌の休刊・刊行休止と今後の動向|MORE・美人百花・JELLY・steady.
本記事では、近年の女性ファッション誌を中心に、休刊・刊行休止の最新動向と今後の予測、そして紙からWebへの移行事例を一気に整理します。ブログにそのまま使える一覧表つき。
相次ぐファッション誌の休刊の背景
「紙の販売部数の減少」と「出版コストの上昇」
雑誌休刊の背景には、まず紙媒体の販売部数の減少があります。スマートフォンやSNSが日常に溶け込み、読者がファッション情報を得る手段は大きく変化しました。
従来であれば毎月の発売日に本屋やコンビニで手に取っていた雑誌も、今ではInstagramの投稿やYouTubeの動画、ECサイトの商品ページで簡単に代替できてしまいます。
その結果、発行部数は年々落ち込み、紙の雑誌を維持するのが難しくなっているのです。
さらに出版業界にとって大きな負担となっているのが、印刷や流通にかかるコストの上昇です。
紙やインク代の高騰、物流費の値上げが重なり、雑誌を作ること自体が以前よりも高コストになりました。
売上が減る一方で制作費が増すという厳しい構造的問題が、休刊や刊行休止の判断を後押ししています。
その一方で、出版社は単に撤退しているわけではなく、読者の変化に合わせた新しい形を模索しています。
特にWebやSNSの強化は顕著で、公式サイトでのコラム配信や、モデルが出演するYouTubeチャンネル、さらにはEC連動で雑誌で紹介したアイテムをそのまま購入できる仕組みづくりが進められています。
紙の代わりにデジタルで情報を届け、収益化の柱を広告だけでなく販売やタイアップに広げていく流れです。
中でも「MORE」は、このデジタル展開をいち早く明確に打ち出しました。紙の刊行をいったん休止し、今後はWeb版に注力する方針を示したことは、業界全体にとっても象徴的な動きといえます。
他誌もこの流れに追随し、紙媒体を縮小しながらオンラインでの存在感を高めていく可能性は高いでしょう。
- 読者層が SNSやWebメディア中心に情報を得るようになったこと
- 紙版の部数減少と、出版コストの高騰
- 出版社が WebマガジンやEC連動メディアにシフト している流れ
近年休刊・刊行休止となった女性ファッション誌一覧
2024〜2025年に発表・実施された主な動きを、ブログ用に表で整理しました。スマホでは横スクロールでご覧ください。
雑誌名 | 最終号・休止時期 | 出版社 | 読者層・特徴 | 今後の展開 |
---|---|---|---|---|
MORE(モア) | 2025年9月26日発売『MORE Autumn 2025』号で刊行休止 | 集英社 | 20〜30代向け。カジュアル〜きれいめ、働く女性・学生に支持 | デジタル版・Web展開に注力予定 |
美人百花 | 2025年9月8日発売の9月号で休刊 | 角川春樹事務所 | 20〜30代向け。フェミニンで華やか系 | 休刊。Web再展開は未定 |
JELLY(ジェリー) | 2024年2月に休刊発表 | 文友舎 | 10〜20代前半向け。ギャル系・ストリート系 | 一部Webメディア・SNS連動に移行 |
steady.(ステディ) | 2024年9月号で休刊 | 宝島社 | 20〜30代向け。通勤服・オフィスカジュアル系 | 休刊。ブランドムックなどに注力の可能性 |
今後休刊が懸念されるファッション誌(予測)
以下は、デジタルシフトの進行や紙版部数の下落傾向などを踏まえた独自の予測です。公式発表ではありません。
雑誌名 | 出版社 | 主な読者層 | 休刊懸念の理由(要旨) |
---|---|---|---|
ViVi | 講談社 | 10〜20代女性 | SNS・YouTube・インフルエンサー施策が強く、Web比重が拡大。紙部数は構造的に厳しい。 |
non-no | 集英社 | 大学生〜20代女性 | オンライン記事・動画へのシフト進行。紙の役割が縮小しやすい。 |
Ray | 主婦の友社 | 女子大生・20代女性 | Z世代の情報摂取が完全スマホ中心。紙版の持続可能性が課題。 |
JJ | 光文社 | 20〜30代女性 | ライフスタイル寄りに変化。SNSの情報流通が主戦場化。 |
CLASSY. | 光文社 | 30代女性 | 広告は一定も、紙需要の縮小傾向とコスト高で将来不確実性。 |
紙からWebへの移行事例
- Popteen(ポップティーン):2023年、紙版を停止し完全Webマガジン「Popteen Media」へ。
- Domani(ドマーニ):2020年以降、紙の発行を縮小し「WEB Domani」中心に転換。
- Marisol(マリソル):WebとECを融合したコマースメディアとして再設計。
- egg(エッグ):2014年紙終了→2018年Web復活。SNS・動画でギャル文化を継承。
まとめ:紙→Webの潮流は加速
- 休刊や刊行休止は、読者のスマホ化と出版コスト増に起因。
- 出版社はSNS・動画・ECと連動したデジタル運営へ。
- MOREの休止は象徴的。今後は「特別号のみ紙」「完全Web」「EC連動」など多様化が進む見込み。
よくある質問(FAQ)
Q. 紙の復刊はあり得ますか?
A. 需要が見込める周年・コラボの特別号や、ブランドムック形態でのスポット復活は十分あり得ます。
Q. 情報はどこで追えばいい?
A. 公式サイト・公式X/Instagram・YouTubeのほか、出版社のECやニュースリリース欄が最速です。
Q. 予測欄の根拠は?
A. 公表部数の長期推移、SNS/動画比重の拡大、広告主の出稿動向、紙コスト高などの総合判断で、公式発表ではありません。
まとめ
近年、女性ファッション誌の休刊や刊行休止が相次いでいる背景には、紙の販売部数の減少と出版コストの上昇という二つの大きな要因があります。スマホやSNSを通じて誰もが手軽に最新のファッション情報を得られるようになり、雑誌の役割は以前ほど大きくなくなりました。さらに紙や物流のコスト高が重なり、従来のビジネスモデルのままでは成り立ちにくくなっているのです。
一方で、出版社はただ撤退しているわけではなく、新しい形を模索しています。公式サイトでの発信やSNS、YouTubeといった動画コンテンツ、さらにECと連動した「読んだその場で買える」仕組みへと舵を切る動きが強まっています。紙からWebへの移行は、単なる代替ではなく、新たな収益モデルを伴った変革だといえるでしょう。
特に「MORE」が示したように、デジタル展開を正面から打ち出す姿勢は業界にとっても象徴的な一歩です。今後も他誌が同様に追随する可能性は高く、ファッション誌のあり方は「紙を中心とした存在」から「デジタルを核にしたメディア」へと大きくシフトしていくと考えられます。
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