「女性には理解できない」と発言した──そんな見出しがネットニュースに並び、私も思わず目を留めました。「え?今の時代にそんなこと言うの?」と、正直ショックを受けたのを覚えています。
でも、よく調べてみると、その発言は外国人記者クラブでの会見中の“英語表現のミスだったと釈明しました。
たしかに伝え方の問題ではありますが、それでも多くの人が怒りや違和感を覚えたのも事実です。
今回は、玉木代表の発言の真意や釈明、そして「言葉の重み」について、いち有権者として率直に感じたことを綴ってみたいと思います。
1.「女性には難しい」発言の詳細
玉木氏「拙い表現を反省」 英語での発言釈明、「女性蔑視」批判受け https://t.co/T7d0Xbynbn
— 朝日新聞(asahi shimbun) (@asahi) June 25, 2025
国民民主党の玉木雄一郎代表が24日に行った日本外国特派員協会での記者会見での発言が、波紋を広げている。
問題となった発言の文脈
今回の騒動の発端となったのは、2025年6月に東京・有楽町の日本外国特派員協会(FCCJ)で開かれた記者会見の場でした。この会見は、外国人記者を中心とした国際メディア向けのもので、玉木雄一郎代表が党の政策や立場について英語で説明していた中で、問題の発言が飛び出しました。
その際、玉木氏は女性有権者への政策浸透について問われたときに、
「It’s very difficult to understand for them(彼女たちには理解が難しい)」
と話したのです。
これが「女性は政策を理解できない」と受け取られてしまい、「女性をバカにしてるの?」「そんな言い方ある?」と、SNSを中心に批判の声が広がることになりました。
本人の真意としては、「国民民主党の政策は女性にも役立つ内容なのに、実際には十分に届いていない」という“伝わらなさ”を表現したつもりだったそうです。ただ、「understand(理解する)」という言葉を使ってしまったことで、まるで“理解力がない”と決めつけているかのように聞こえてしまったのが問題でした。
玉木代表は後日、「本来使うべきだったのは“deliver(届ける)”という言葉だった」と反省の意を表しています。
発言が行われた場面とその意図
この会見は、多くの記者が出席し、同時通訳も入る正式な記者会見でした。そのため、発言の内容はすぐに国内外のメディアで報じられ、ネットでも拡散されました。
英語という言語の壁や文化的なニュアンスの違いもあって、意図とは違う形で言葉が一人歩きしてしまった部分もあるかもしれません。ただ、それでも「言葉の選び方にはもっと注意すべきだったのでは?」という声が多く聞かれました。
私自身も、「伝え方って本当に大事なんだな」と、あらためて感じさせられました。
党内・関係者の当初の対応
会見直後、党としての公式な見解はすぐには出されず、まずはSNS上での批判が先行しました。党幹部の一部は「意図的に女性を蔑視した発言ではない」と擁護のコメントを出しましたが、玉木氏本人の釈明がないこともあり、疑念が広がってしまいました。
その後、玉木代表は記者会見を開き、英語表現の誤りだったことを認め、「決して女性を差別するつもりはなかった」と謝罪しました。この対応によって、「誠実に対応した」という評価も一部では出てきましたが、それでも完全に沈静化するには至っていません。
党内では、女性議員からも「もっと早く説明すべきだった」という声が上がり、対応の遅れを問題視する意見も出ていたそうです。
2.「女性蔑視」との批判と世論の反応

SNSでの批判と共感の声
玉木氏の発言が報じられると、X(旧Twitter)やInstagramをはじめとしたSNSでは怒りや失望の声が噴出しました。特に多かったのが、「女性をバカにしている」「女性を一括りにするな」といった怒りのコメントでした。ある女性ユーザーは、「難しい政策でもちゃんと調べて理解しようとしてる人、たくさんいる。そんな努力を無視されたようで悔しい」と投稿。多くの共感を集め、拡散されました。
一方で、「玉木さんの言い方はまずかったけど、政策が伝わりづらいという課題自体は事実かもしれない」といった冷静な声も一部見られました。
また、「女性に限らず、政策が専門的になりすぎて届きにくいんだよね」と、政治全体への課題として受け止める意見もありました。
このように、批判の声が圧倒的に多かったものの、すべてが一方的に糾弾するものではなく、「どう伝えるか」の問題として受け止める声もあった点が印象的でした。
メディアによる報道と論調
テレビや新聞もこの発言を大きく取り上げました。特に報道番組では、女性コメンテーターや有識者を招いて議論が展開され、「この発言は価値観の古さがにじみ出ている」「なぜいま、こんな言葉が出てくるのか」といった厳しい意見が相次ぎました。
新聞各紙の論調にも違いが見られました。ある全国紙では「不用意な発言がジェンダー観の偏りを露呈した」と批判的に報道。一方で、別の新聞では「発言の一部を切り取って過剰に反応している側面もある」と冷静に分析し、報道のバランスを意識する論調もありました。
ネットメディアでは、炎上の背景を分析したコラムや、「なぜ女性票を失うようなことを言ってしまったのか」という政局的な読みも交えて、連日関連記事が更新される事態となりました。
有識者・他党からのコメント
政界でも、与野党を問わず反応が広がりました。立憲民主党の女性議員は「女性に理解できない政策とは一体何なのか。丁寧に説明するのが政治家の仕事」と強く批判。
また、与党関係者の中にも「今の時代感覚とズレている」と距離を取るようなコメントを出す人物も見られました。
一方で、玉木氏を擁護する声もありました。ある元大臣経験者は、「意図的に女性を差別したわけではなく、党内の反省として口にした可能性がある。もう少し冷静に受け止めてもよいのではないか」と発言しています。
このように、政治の現場からも賛否が飛び交い、単なる失言では片付けられない複雑な反応が広がっていることがうかがえます。
3.玉木代表の釈明とその影響

玉木氏の説明・弁明内容
騒動が広がる中、玉木代表は2025年6月中旬、東京・有楽町の外国人特派員協会での記者会見に登壇し、自らの発言について釈明しました。
会見で玉木氏は、「女性にはうちの政策は難しくて理解できない」という趣旨で報道された英語発言について、「本来伝えたかったのは『政策が届いていないことへの難しさ』だった」と説明しました。
具体的には、「国民民主党の政策は女性にとっても良いものだと考えていますが、実際には女性に届いていない実状があり、それについて難しさを感じている」と述べ、「英語では『it’s very difficult to understand for them.』と言ってしまいましたが、本当は『it’s very difficult to deliver to them.』と表現すべきだった」と、自身の英語力不足による誤解を招いたことを率直に認めました。
さらに、「決して女性を軽視したつもりはなく、政策が届いていないのは我々の側の責任」と明言し、深く頭を下げて謝罪。記者会見での真摯な対応に、一部のメディアや視聴者からは「誠意を感じた」「素直に認めているのは好印象」といった前向きな声も聞かれました。
党の公式見解と対応策
玉木氏の会見後、国民民主党としても公式サイトで声明を発表。「代表の発言が一部誤解を招く形となり、女性の皆様に不快な思いをさせたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪文を掲載しました。
また、政策をより身近に伝えるための広報戦略の見直しも表明され、特に女性層とのコミュニケーション強化を図る新プロジェクトの立ち上げも検討されていると報じられています。
党内では、女性議員や若手メンバーを中心に「今回の件をきっかけに、もっと伝わる言葉選びや発信方法を見直すべき」という声も上がっており、単なる火消しにとどまらない変化の兆しも見えています。
支持率や今後の選挙戦略への影響
今回の発言とその後の釈明は、国民民主党の支持率にも一定の影響を与えました。
報道各社の緊急世論調査では、一時的に「好感度が下がった」と答えた人が増加した一方で、釈明後には「説明責任を果たした」とする評価も見られ、やや持ち直す傾向も見えています。
ただし、女性有権者の信頼を取り戻すには時間がかかるという見方が多く、今後の地方選や参院選に向けた戦略では、女性への政策アプローチが重要なテーマとなることは間違いありません。
今回の一件は、言葉の選び方ひとつで党の印象が大きく変わることを改めて示した出来事となりました。
言葉の重さと過去の印象
今回の発言をきっかけに、私自身、玉木代表に対するこれまでの印象を思い出すことがありました。正直なところ、「あれ?前にもこんなことなかったっけ…」というモヤモヤです。
実は2023年には、週刊誌で女性との交際に関する報道(不倫疑惑)がありました。その際、玉木代表は深くは語らず、「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」とだけコメント。党の代表職もそのままで続投となりました。
もちろん、プライベートのことだからと割り切る人もいます。でも、政治家は“信頼”が命ですから、やっぱりしっかり説明してほしかったな…と私は思ってしまいました。
さらに、今回の「女性には政策が難しい」といった発言に限らず、過去にも「子育ては自己責任」「税金を払ってない人に手厚いのはおかしい」など、少しカチンと来てしまう発言が報じられてきました。
言っている中身自体に悪気はないのかもしれません。でも、言葉の選び方ひとつで、こちらの受け取り方は大きく変わるんです。だからこそ、伝え方って本当に大切なんだなと、改めて感じました。
政策の中身がどんなに良くても、「この人の言葉は信じられる」と思えないと、なかなか応援はしづらいですよね。
まとめ
今回の玉木代表の発言をめぐる一連の騒動は、「政治家の言葉がいかに重く、そして慎重に扱われるべきか」を改めて示した出来事となりました。
一つの表現ミスが「女性蔑視」と受け取られ、SNS上では瞬く間に批判が広がりましたが、その背景には、長年くすぶってきた「政治と女性との距離感」という根本的な課題もあったように思えます。
玉木氏自身は誤解を招いたことを認め、素直に謝罪し、英語表現の誤りにまで言及するという対応を取りました。この誠実な姿勢に対して、一定の理解を示す声もありましたが、信頼を完全に回復するには、やはり行動と時間が必要です。
今後、国民民主党がどのように女性有権者と向き合い、政策の伝え方や政党としての姿勢を変えていくのかが問われるでしょう。
言葉だけでなく、実際の政策や取り組みを通じて、「伝わる政治」「開かれた政党」であることを証明できるかが、次の選挙の行方にも大きく影響してきそうです。
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