人気ロックバンドSHISHAMOが2026年6月、結成の地・川崎市の等々力陸上競技場でのワンマンライブをもって活動を終了すると発表しました。
解散の理由は「不仲」や「人気の低下」ではなく、前向きな“完結”の選択。
16年間の歩みを締めくくる最後のステージには、彼女たちの強い想いとファンへの感謝が込められています。
本記事では、活動終了の背景やラストライブの詳細をわかりやすくまとめます。
はじめに
SHISHAMOとはどんなバンド?

SHISHAMOは、2010年に神奈川県川崎市で結成された3人組のガールズロックバンドです。
メンバーは宮崎朝子(ボーカル・ギター)、松岡彩(ベース)、吉川美冴貴(ドラムス)。

2013年にアルバム「SHISHAMO」でCDデビューし、等身大の歌詞とキャッチーなメロディで若い世代を中心に人気を集めました。
2017年にはNHK紅白歌合戦にも出場し、ライブハウスからアリーナ、さらには海外公演まで活動の場を広げてきました。
SHISHAMOの初代ベース 松本彩さんは、当初から「20歳になったらバンドを辞める」と決めており、
2014年9月11日のライブをもって正式に脱退しました。
その後、新しいベーシストとして 松岡彩さん が加入し、現在の体制になりました。
代表曲「明日も」や「君と夏フェス」は、多くのリスナーにとって青春の象徴のような存在となっています。私自身も「君と夏フェス」を聴くと、当時の思い出が一気によみがえってきます。
活動終了発表の概要
そんなSHISHAMOが、2026年6月13日・14日の等々力陸上競技場ワンマンライブをもって活動を終了することを発表しました。
解散理由は「不仲」や「人気の低下」ではなく、バンドとしての未来を見据えた前向きな“完結”の選択だと説明されています。
2024年に松岡彩が「これからの自分とSHISHAMO」について切り出したことをきっかけに、メンバー全員で話し合いを重ね、「SHISHAMOの物語を最高の形で締めくくる」ことを決断したのです。
発表は2025年9月27日、東京・Zepp Hanedaのライブでファンに直接伝えられ、大きな驚きと共に多くのエールが寄せられました。
その場に居合わせたファンの一人として、涙と拍手が入り混じる特別な空気を今も忘れられません。
1.SHISHAMO活動終了の理由
きっかけとなった松岡彩の言葉
活動終了を意識する最初のきっかけは、2024年初夏にベースの松岡彩が切り出した一言でした。
「これからの自分とSHISHAMO」について率直に語り合おうと呼びかけたのです。
長年同じメンバーで歩んできたからこそ、未来に向けて本音を共有することは避けて通れない大事な時間となりました。
この話し合いをきっかけに、バンドは自分たちがどのように在りたいかを改めて考えるようになったのです。
メンバー間での合意と決断
松岡の言葉を受けて、宮崎朝子と吉川美冴貴も自分たちの思いをぶつけ合いました。
その中で導き出された答えが「完結に向かって歩いていこう」という合意です。
続けることもできたはずですが、3人は“続けるために続ける”のではなく、“最高の形で終わる”ことを選びました。
これは、バンドとしての強い信頼関係と、ファンへの誠実さから生まれた決断でした。ファンとしても、彼女たちの真剣な気持ちを知ると胸が熱くなります…。
「完結」を選んだ活動姿勢
彼女たちが大切にしてきたのは「SHISHAMOである限り、ブレずに自分たちらしい音楽を届け続けること」。
その姿勢を守り抜いたうえで、「最良のタイミングで終える」という未来を選択しました。
ライブでの一体感、日常を切り取った歌詞、そして3人だからこそ作れる音楽。
それらすべてを“SHISHAMOの完結”という形に集約することで、ファンと共に最高の思い出を作り上げようとしているのです。
SHISHAMO メンバープロフィール詳細
宮崎朝子(みやざき あさこ)

- 担当:ギター・ボーカル、作詞・作曲
- 生年月日:1994年12月22日
- 出身地:神奈川県川崎市
- 特徴:SHISHAMOのほぼ全ての楽曲を手がける中心人物。日常の風景や恋愛をリアルに切り取った歌詞が特徴で、同世代を中心に共感を呼んできました。
- 音楽的影響:スピッツ、チャットモンチーなどの邦楽ロックに影響を受けていると語っています。
- ソロ活動:他アーティストへの楽曲提供も行っており、クリエイターとしての才能も評価されています。
- 私生活:2022年6月に結婚を発表。ファンからは「おめでとう!」と祝福の声が多く寄せられました。
松岡彩(まつおか あや)

- 担当:ベース
- 生年月日:1996年1月31日
- 出身地:大阪府
- 特徴:2014年に初代ベース松本彩の脱退を受けて加入。安定感のあるベースプレイと、ほんわかしたキャラクターでファンに愛されています。
- 加入後の歩み:加入から間もなく大きなステージに立ち、2017年の紅白出場も経験。プレッシャーを乗り越えて「新生SHISHAMO」の一員として定着しました。
- 音楽的影響:加入前から洋楽・邦楽を幅広く聴いていたそうで、バンドの音に厚みを加える存在となっています。
- 背景:2024年、「これからの自分とSHISHAMO」について切り出し、活動終了を考えるきっかけを作ったのも彼女の発言でした。
吉川美冴貴(よしかわ みさき)

- 担当:ドラム
- 生年月日:1994年11月26日
- 出身地:神奈川県川崎市
- 特徴:力強いドラムスタイルとライブMCで人気。ライブではムードメーカー的存在で、ファンを和ませるトーク力も魅力のひとつです。
- 音楽的影響:学生時代から邦楽ロックを好み、ドラムのプレイスタイルにもその影響が色濃く表れています。
- 近年の動向:2025年2月から体調不良のため休養し、サポートドラマーを迎えて活動を継続中。メンバー・ファンともに復帰を願う声が多く寄せられました。
初代ベース 松本彩(まつもと あや)

- 担当:ベース(2010〜2014年)
- 特徴:バンド結成当初からのメンバーで、高校時代から活動を共にしてきました。
- 脱退理由:本人の意向で「20歳になったら脱退する」と決めており、2014年9月に卒業。
- その後:芸術やデザイン方面に進んだとされていますが、表立った音楽活動は行っていません。
SHISHAMOの魅力
- 日常の延長にある歌詞:恋愛、友情、季節感など、誰もが共感できるテーマをストレートに表現。
- 3人のキャラクターの対比:宮崎のしっかり者、松岡のほんわか、吉川の明るさ。このバランスがバンドの温かみを支えています。
- ライブパフォーマンス:シンプルながらエネルギッシュ。特に夏フェスでの盛り上がりは「青春そのもの」と評されます。
2.活動終了に至る背景

吉川美冴貴の体調不良とサポート体制
2025年2月、ドラムの吉川美冴貴が体調不良により休養を発表しました。
ドラムはバンドのリズムを支える重要なパートであり、ライブやレコーディングへの影響は大きいものでした。
しかしSHISHAMOは活動を止めるのではなく、サポートドラマーを迎えてステージを続行しました。
こうした選択は、ファンに音楽を届け続けたいという強い意志の表れであり、同時に「3人のSHISHAMO」でなければならないというこだわりが揺らぎ始めるきっかけにもなったのです。
私もその時のライブに参加しましたが、サポートメンバーを入れても“SHISHAMOらしさ”は変わらず、彼女たちの強さを感じました。
結成16年・デビュー13年の節目
バンドにとって、節目の年は特別な意味を持ちます。
2010年に結成してから16年、2013年のCDデビューから数えると13年。数々のフェス出演やアリーナ公演、さらに海外公演まで成し遂げた彼女たちは、まさにバンドとして一つの完成形に達していました。
「ここまでやり切った」という実感が強まると同時に、「この先、どう歩んでいくべきか」という問いも浮かび上がったのです。
等々力で完結させる強い意志
活動終了の舞台に選ばれたのは、神奈川県川崎市の等々力陸上競技場。
実はSHISHAMOにとって思い入れの深い場所であり、過去に2度挑戦しながらも台風やコロナ禍で中止を余儀なくされた場所でした。
「いつか必ず等々力でライブを」という思いは、長年の夢でありファンとの約束でもありました。
その夢を実現させ、さらに“完結”という大きな節目を同じ場所で迎えることは、彼女たちにとって最も自然で誠実な選択だったのです。
発表を聞いた時、私の心にも「やっと等々力で!」という喜びと、「これで最後か…」という切なさが同時に込み上げてきました。
結婚は解散理由の一つなのか?
公式コメントでは「不仲」や「人気の低下」ではなく、前向きな“完結”の選択だとされています。そのため、メンバーの結婚やプライベートな事情が直接の理由として語られることはありませんでした。
ただし、バンド結成から16年が経ち、メンバーもそれぞれ30代に差しかかっています。
音楽活動と同時に、自分の人生設計――たとえば結婚や家庭を築くこと――を意識する時期にあるのも事実です。ベースの松岡彩さんが「これからの自分とSHISHAMO」について切り出した背景には、こうした将来設計を考える気持ちもあったのかもしれません。
もちろん、公式に「結婚が解散の理由」とされたわけではありません。
しかし、人生の大きな転機を見据えたうえで「SHISHAMOとしての完結を選んだ」という流れは、ファンとしても納得できる部分ではないでしょうか。
3.ラストライブ「SHISHAMO THE FINAL!!!」

公演タイトルと日程の詳細
SHISHAMOの最後の舞台は「SHISHAMO THE FINAL!!! ~Thanks for everything~」と題され、2026年6月13日(土)と14日(日)の2日間にわたって行われます。
初日は「THANKS DAY」、2日目は「GOODBYE DAY」と名付けられ、それぞれ異なるセットリストや演出が予定されています。
両日とも15時に開場、17時開演、20時終演予定と発表されており、バンドの歴史を総括するにふさわしい大規模なライブとなります。
会場・等々力陸上競技場への思い
会場に選ばれたのは、結成の地・川崎市にある等々力陸上競技場。
SHISHAMOにとっては、これまで2度も挑戦しながら実現できなかった悲願の会場です。
2018年は台風の接近により中止、2020年は新型コロナウイルスの影響で開催を断念。
幾度も悔しい思いをした場所だからこそ、「最後は等々力で」という強い意志が込められています。
ファンにとっても、彼女たちがこの地でラストステージを迎えることは大きな意味を持ちます。私自身、絶対にこの会場に足を運ぼうと決めました!
2日間で異なるステージ構成
ラストライブは2日間ともコンセプトが異なり、1日目は「THANKS DAY」としてこれまで支えてくれたファンや関係者への感謝を込めた内容、2日目は「GOODBYE DAY」としてSHISHAMOの歴史を締めくくる集大成のステージになるとされています。
代表曲「明日も」や「君と夏フェス」などの定番曲に加え、普段は演奏されないレアなナンバーも披露される可能性が高く、両日参加するファンにとってはまったく違う体験ができる特別な2日間になるでしょう。
どんな曲が聴けるのか、今からワクワクが止まりません!
まとめ
SHISHAMOの活動終了は、単なる解散ではなく「完結」という言葉に象徴される前向きな選択でした。
メンバーの不仲や人気の低下ではなく、未来を見据えたうえで「最高の形で終わる」という決断を下したのです。
きっかけは松岡彩の一言から始まり、吉川美冴貴の体調不良や結成16年という節目も重なり、バンドとしての方向性を改めて見つめ直す時間になりました。
そして最後の舞台に選ばれたのは、これまで何度も挑戦しながら叶わなかった等々力陸上競技場。ファンとの約束の地で、「THANKS DAY」と「GOODBYE DAY」という2つの異なるステージを用意し、感謝と集大成を届ける場にします。
彼女たちが守り抜いた「3人のSHISHAMOらしさ」は、このラストライブで最大限に表現されるでしょう。
「最後は最高の思い出をファンと一緒に作りたい」という言葉の通り、SHISHAMOは16年間の歩みを温かく締めくくろうとしています。
その姿は、これから音楽を志す人やバンド活動を続ける多くの人々にとって、大きな勇気と指針となるはずです。ファンとしても、この瞬間に立ち会えることを心から誇りに思います。
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