最近、参政党が急速に注目を集めており、特にその独自の政策と「新日本憲法案」が話題を呼んでいます。
6月の都議選で3議席を獲得した参政党は、SNSを駆使した情報発信力を武器に、若年層や保守層の支持を集め、世論調査でも高支持を得ています。
さらに、減税や子育て支援など具体的な経済政策を打ち出し、政治の新たな勢力としての存在感を強めています。
今回は、参政党が提案する「新憲法案」とその政策が、今後の日本の政治にどんな影響を与えるのかを探っていきます。
はじめに

6月の都議選で3議席を獲得したこともあり、注目を集める新興政党として一躍話題に。
さらに、7月の世論調査では、自民党に次ぐ2位に浮上したという結果も。
メディアでは「野党第1党」と呼ばれ始め、もはや無視できない存在となっています。
そんな参政党に対して「一過性のブームでは?」という声もありますが、党の代表・神谷宗幣さんは、「政策がしっかりと届いている証拠」と強調。
特に、若者や保守層に響く「自分たちの国は自分たちで守る」という思想が注目されています。実際、公明党や立憲民主党の幹部たちも、その存在に警戒の気持ちを示しているようです。
SNSと若年層支持を武器にした「空中戦」の勝機
参政党がこんなに注目を集めている理由の一つに、SNSの活用があると思います!
テレビや街頭演説に依存することなく、YouTubeやX(旧Twitter)での動画配信を中心に情報を発信し、その存在感を強めています。特に、30代以下の若い世代に対しては、SNSを駆使したメッセージが大きな支持を得ているんです。
「選挙に関心がなかった層」にも届いている点が特徴的。
難しい政治の話は避け、感情に訴えるような簡潔でわかりやすいメッセージが多く、教育や子育て、経済など身近なテーマにも踏み込んでいます。
それが好感を持たれたのでしょうか、一部では「高学歴の支持者がいないのでは?」という批判も見かけましたが、逆にそれが議論を巻き起こし、党の存在を広める結果になったようです。
政治に興味を持ち始めた人も多いんじゃないでしょうか?
1.参政党とは何か
「日本人ファースト」を掲げる新興政党の台頭
参政党は既成政党とは一線を画す“新興勢力”として注目を集めています。
大手メディアではあまり取り上げられないものの、2025年の都議選では議席を獲得し、全国の選挙区に候補者を立てているその行動力に注目が集まっています。
「日本人ファースト」というスローガンが話題になり、その背後にあるのは「日本の文化や価値観を大切にし、まず自国民を守る政治を実現しよう」という思いです。
生活保護や教育、医療などについて、日本国民の安心を軸に考え、子どもへの給付金政策や教育改革の提案は「具体的でわかりやすい」と好評を得ています。
「国はもっと家族や教育にお金をかけるべき」という声に応える政策が、多くの支持を集めています。「参政党の話だけは聞いてみよう」とSNSで反応する人も増えているようです。
天皇を中心とした国家像と「創憲」へのこだわり
参政党の特徴的な理念の一つが、「天皇を中心に一つにまとまる国」というものです。
誤解されがちですが、「天皇主権」ではなく、あくまで“国民主権のもとに天皇を尊重する”という立場です。
これは、日本古来の価値観である「権威と権力の分離」に基づいています。天皇は精神的な中心として、国民が主権を持つ調和型の国家を目指しているんですね。
また、「創憲(そうけん)」という独自の立場も注目されます。
これは、現行憲法を改正するのではなく、一から新しい憲法を国民と共に作り直すという構想です。
SNSやワークショップを通じて、国民の声を集め、ボトムアップで新たな憲法の草案を練り上げている点がユニークです。
各党が警戒する理由──自民・立民・公明の発言から読み解く
参政党の存在は、もはや「泡沫候補」とは言えません。
共同通信の調査で、比例代表では2位に躍り出るなど、現実の選挙に影響を与える位置にいます。
これに対し、公明党の斉藤代表や立憲民主党の野田代表は、参政党が注目を集めていることを認め、「警戒しなければいけない存在だ」としています。
自民党にとっては、特に深刻です。これまで支持してきた保守層が、参政党のメッセージに共感し、流出し始めているからです。
神谷代表のわかりやすい語り口や、「安倍元首相の意志を継ぐ政党」というイメージが重なり、従来の“岩盤支持層”の一部が参政党にシフトしています。
これからの選挙戦では、参政党が大きな影響を与えることは間違いないでしょう。
2.参政党の「新日本憲法案」と国家観
天皇中心・国民主権の融合を目指す憲法構想
参政党が提案する「新日本憲法案」は、現行憲法の枠を超え、日本の歴史や伝統、精神性を政治の軸に戻そうとするものです。
「天皇を中心に国民がまとまる」という理念が特徴ですが、「天皇主権」ではなく、あくまで「主権は国民にある」という立憲主義の基本を守りながら進めています。
「天皇はすべての日本人の“親”のような存在」とする、日本古来の価値観を再評価する形です。これにより、国家の精神的支柱を再確認し、国民が自らの手で未来をつくりあげるという意志を表現しています。
教育・国防・文化の再構築を掲げる7章の構成とは
参政党の憲法構想案には、前文と7つの章からなる独自の構成があり、「教育」「国のまもり」「自立と平和」「公益と協調」など、日本の生き方を示す内容が盛り込まれています。
例えば、「教育」の章では、単なる知識詰め込み型ではない、子どもの人格形成を支える教育が描かれています。
また、「国のまもり」では、日本が自ら国を守るという自立の意識が明文化されています。これらはすべて、価値観を基盤にした憲法案が必要だという考え方に基づいています。
「創憲」とは何か──改憲ではなく“最初から作り直す”思想
「創憲(そうけん)」という考え方は、現行憲法の一部を修正する改憲ではなく、まったく新しい憲法を国民の手で作り直すという考え方です。
参政党の代表・神谷宗幣さんが編著した書籍でも、現行憲法が戦後GHQの監視下で作られたことを指摘し、価値観の見直しが必要だと強調しています。
創憲プロジェクトでは、多くの党員や市民の声を集め、その結果として「新日本憲法(構想案)」が発表されました。
3.参政党の政策とその影響力
減税と積極財政──内需拡大と人口増を狙う経済政策
参政党の経済政策の柱は、「減税」と「積極財政」の両立です。特に注目すべきは、国民負担率を35%まで引き下げるという大胆な目標です。
消費税の廃止や所得税減税が組み合わされて、可処分所得が増えることを目指しています。
また、「骨太方針」の撤回や財政法の見直しにより、国債を活用した柔軟な政府支出が可能になる仕組みも提案しています。このような大胆な政策変更が生活者の視点から新しい方向性を示すことになるかもしれません。
子育て褒賞年金・子育てローンなど独自の支援策
参政党は子育て支援でも独自の提案をしています。例えば、0~15歳の子どもに毎月10万円を支給する「教育育成給付金」。
第一子には減税、第二子には返済猶予、第三子以降は実質無償化されるなど、家庭の経済負担を大きく軽減する仕組みです。
さらに「子育て褒賞年金」では、子どもを育てたことで社会貢献とみなされ、年金が加算される制度です。これにより、多子世帯でも将来の不安を減らすことができる政策が提案されています。
皇統維持・同性婚反対──保守的価値観に基づく主張
参政党は、伝統的な家族観や国柄を重視し、例えば「男系男子による皇位継承」を強く支持しています。
また、「選択的夫婦別姓制度」には慎重な姿勢をとり、同性婚には反対の立場を明言しています。
これらの主張は賛否を呼びますが、保守層の支持を集める要因となっています。参政党は、共通の価値観を再評価し、政治の方向性を再定義しようとしています。
参政党の政策に対する懸念、批判とは?
1. 経済政策への懸念
参政党が掲げる「減税」と「積極財政」の政策は、特に財政健全化を重視する専門家や一部の政治家から反対されています。
彼らは、減税と支出拡大が同時に進められることにより、国家財政に過大な負担がかかると懸念しています。
特に、「国民負担率を35%に引き下げる」という目標に対し、現実的にどれだけの財源を確保できるのか、またその後の財政の健全性が保たれるのかという疑問があります。
2. 「創憲」の立場に対する批判
参政党は現行憲法を改正するのではなく、一から新しい憲法を国民と共に作り直すという「創憲」を掲げていますが、この立場には大きな反発もあります。
特に憲法の変更に対しては慎重な立場を取る人々や団体が多く、これまでの憲法が長年にわたって日本の平和と安定を支えてきたとの理由から、急激な憲法改正は不安定な社会を招く可能性があると懸念されています。
3. 保守的価値観に対する反発
参政党が提案する伝統的な家族観や保守的価値観、特に「同性婚反対」や「選択的夫婦別姓制度の否定」に対する反発も大きいです。
これに反対する意見は、個人の自由や平等を重視する立場から来ており、参政党が提案する政策は現代的な社会の価値観にそぐわないとして批判されています。
また、LGBTQ+コミュニティや女性団体からも、参政党の政策は社会の多様性を尊重しないとして反対意見が多くあります。
4. 教育改革に対する疑問
参政党が提案する教育改革案にも懸念が寄せられています。
特に、教育の再建を目指す一環として家庭や地域社会との連携を強化する方針が示されていますが、これが過度に家庭や地域に負担を強いるものではないかという懸念が出ています。
また、教育改革に対する具体的な内容が不明確だとする声もあり、現場の教師や教育関係者からは改革案が実現可能かどうか疑問視されています。
5. 伝統的な価値観に基づく政策に対する社会的反発
参政党が「男系男子による皇位継承」や「皇室の安定的継承」を強調していることにも賛否があります。
皇室問題に敏感な人々や団体からは、伝統的な価値観に過度に固執し、現代社会の多様な価値観を無視しているとして批判が出ています。
また、皇位継承における男女平等を求める声に対して、参政党の立場は逆行しているとする意見もあります。
6. 社会保障政策への疑問
子育て支援策や年金改革案(子育て褒賞年金、子育てローンなど)については、今後の実施に対する疑問の声が上がっています。
特に財源の確保方法や、支援が本当に必要な家庭に届くかどうかに関して懸念されています。
支援対象がどこまで広がり、どのように実行されるのかの具体的な内容が不明確だとする反対意見も存在します。
これらの反対意見は、参政党が掲げる政策が現実的に実現可能かどうか、またその長期的な影響についての慎重な立場から来ているものです。対話を重ね、議論を深めることが今後の政治的な課題となるでしょう。
まとめ
参政党はその独自の立場と政策で急速に支持を拡大しています。
「日本人ファースト」のスローガンを掲げ、保守層や若年層に強く響くメッセージを発信。減税や子育て支援策を通じて具体的な解決策を提案し、憲法観や国家観に関しても新たな視点を提供しています。
参政党の影響力が今後どう広がるか、他党にどんな変化をもたらすかが注目されます。どのような結果になるのか、非常に楽しみですね!
コメント