小林香菜選手 驚異のピッチ走法で大阪国際女子マラソン日本人1位

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1月26日に行われた大阪国際女子マラソンはエチオピアのエルサー選手が1位でゴールし2年連続優勝。

日本人では、市民ランナー出身の小林香菜(大塚製薬)選手が、土壇場でパリオリンピック6位入賞の鈴木優香(第一生命グループ)を抜き去り、2時間21分19秒で2位入賞する快挙を成し遂げました。

惜しくも3位に入った鈴木優香選手と共に世界陸上選手権参加記録の23分30秒を切りました。

目次

小林香菜 大阪国際女子マラソンで快挙!!

小林香菜選手(大塚製薬)が2時間21分19秒の自己記録を大幅に更新して2位に入賞しました。

25キロ地点でトップ集団から遅れ始めましたが、驚異の追い上げを見せました。

パリオリンピック6位入賞の鈴木優香選手を、42キロ付近で抜き去り日本人では1位という快挙です。

まだ実業団入りして1年目の新しいヒロインに会場も沸き立ちました。

小林選手が鈴木選手を残り800メートルで抜き去る動画はこちら

小林選手の回転の早いピッチ走法はすごいですね!!

大阪国際女子マラソンレース結果 エデサ1位(連覇)・小林香菜2位・鈴木優香3位

レースは12キロ地点で鈴木優香(第一生命グループ)、小林(大塚製薬)、伊沢菜々花(スターツ)、エデサ(エチオピア)選手が先頭集団を形成します。

その後15キロ地点の給水のとき、小林選手がペースメーカーと接触する事故がありましたが、支障はなかったようです。

21キロ時点で小林選手が先頭集団から離れ始め、25キロ地点で伊沢選手も離れ始めました。

エデサに食らいついていた鈴木選手も28キロ地点から徐々に離され始めました。

それでも鈴木選手はエデサ選手から40メートルから100メートルの距離を縮めたり離さたりしながら食らいついていきます。

鈴木選手がエデサを捕らえられるかに注目が集まっていた中で、いつの間にか小林選手が徐々にピッチを上げて鈴木選手に追いついていました。

小林選手、鈴木選手、エデサ選手の距離は同じくらいでレースの終盤が進みます。

エデサ選手が鈴木選手を意識してスピードをあげる中、小林選手が鈴木選手に迫ってきました。

そしてゴールのヤンマースタジアム長居に入る直前に小林選手が鈴木選手を抜き去ります。

エデサ選手が2時間21分00秒で首位、連覇を果たし、小林選手が2時間21分19秒で2位でゴールしました。

鈴木選手は後を追うことができず、そのまま3位でゴールしました。

小林、鈴木両選手共、自己記録を大幅に更新し、世界選手権参加基準の23分30分を大幅に超える素晴らしいレースを展開しました。

異色の経歴 市民ランナーから実業団入り

小林香菜プロフィール

小林 香菜(こばやし かな)

生年月日 :2001年4月4日(現23歳)

出身地: 群馬県

最終学歴:早稲田大学

所属:大塚製薬陸上競技部

小林加奈選手は、早稲田大学のランニングサークル出身という異色の経歴をもつランナーです。

2023年の大阪国際女子マラソンでは、実業団選手に食らいつく走りで2時間36分54秒でゴールしました。

2024年の大阪国際女子マラソンでは、ネクストヒロインとして招待され、2時間29分44秒(日本学生記録歴代3位)で12位に入りました。

これまではサークル活動で陸上を楽しむという環境でしたが、本格的に陸上に取り組みたいと自ら売り込んで大塚製薬陸上競技部に実業団入りしました。

そして、実業団入りして1年目の今年、2025年の大阪国際女子マラソンで、2時間21分19秒を記録し2位入賞。日本人選手では1位でゴールしました。

マラソン解説の渋井陽子さんは、小林選手のピッチ走法を「23歳なのに匠の足ですよね。23歳でこんな走り込んだ足は」と解説。福士加代子さんも「止めなければずっと走ってる選手。走ってもケロッとして帰ってくるんだって」と絶賛していました。

流石に最後は苦しそうでしたが、ゴールと同時に泣き出した姿が印象的でした。お疲れ様でした。おめでとう!!

実業団入りの決意

小林選手が実業団入りする決意を語っています。

「大学で部活に入らなかったので、『やり残した思い』がずっと心の中に引っかかっていました。後悔が残ったまま仕事をすることになると、どっちつかずになりそうだな…みたいに思い。それなら、やるなら…陸上は若いうちが勝負だと思うので」

トラックは得意ではなかったので、マラソンランナーを志したそうですが、実業団の練習はそうとう過酷だったようです。

それでも陸上が好きだという気持ちは大きなモチベーションになりますね。

その気持が最後まで諦めないというメンタルの強さを生み、持ち前のスタミナで大逆転を成し遂げました。

「これだけ厳しい練習をしたのだから国際女子マラソンでは世界選手権参加基準の23分30分は絶対切りたい」と話していたそうですが、なんと21分19秒という大幅に自己記録を更新しました。

試合後の小林選手のコメント

「ちょっと実感がなくて、訳が分からない。世界選手権の参加標準を切ることを目標にしていた。予想以上に走れて驚いています」

実況中継をしていた高橋尚子も言っていましたが、3位になってしまいましたがパリオリンピックで6位に入賞した鈴木優香選手は25歳。若い選手が記録を伸ばして、これからの日本女子マラソンがとても楽しみになってきました。

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