「何を着るか」は、ただのオシャレではなく、時に“外交の武器”にもなる――。
2025年のG7カナダサミットで、石破佳子首相夫人が披露した黒スーツ+赤リボンタイの装いが「素晴らしいTPO判断」として高く評価されました。
一方、同年春のベトナム訪問で着用した“2万円花柄ワンピース”には、SNSや専門家から賛否両論の声が集まり、「ファーストレディに求められる装いとは何か?」が再び注目されています。
本記事では、過去の事例と共に、場面別に適したコーディネートの在り方を考えてみました。
G7で石破佳子さんが高評価 “赤リボンタイ”が魅せた外交センス
カナダで開催されたG7サミットで話題を集めた石破佳子夫人のファッションについて、世間の反応を交えながらお伝えします。
政治家の妻というと、どうしても「裏方」の印象がありますが、近年では“ファーストレディ”の存在感がクローズアップされる場面が増えてきました。そんな中、注目されたのが石破佳子さんのG7でのファッション。その背景には、実はちょっとした“前回の物議”もあるのです――。
赤リボンタイが好評!カナダG7でのパンツスーツ姿
石破茂首相とともに、カナダ・カナナスキスでのG7サミットに参加した佳子夫人。現地で披露したのは、黒のパンツスーツに赤のリボンタイというシンプルながらも印象的なスタイルでした。
この装いがSNSを中心に好意的な評価を集めています。
「赤リボンタイがカナダ国旗とリンクしていて素敵」
「黒パンツでシャープな印象、首相夫人にふさわしい」
「外交の場にぴったり。ちゃんとアドバイザーがついたのかな?」
といった声がX(旧Twitter)で続々と投稿され、メディアでも「カナダ国旗のカラーを意識した巧みなコーディネート」として紹介されました。
確かに、カナダの赤と黒をさりげなく取り入れた配色は、場に合わせた“外交センス”を感じさせる絶妙な選択。フォーマルながらもリボンタイでやわらかさを演出するバランスが、「静かな存在感」として高く評価されたようです。
一転、ベトナム訪問時の“2万円花柄ワンピ”が物議に
その一方で、記憶に新しいのがベトナム訪問時の“花柄ワンピース”をめぐる議論です。
佳子夫人が選んだのは、若い世代に人気のあるブランド風のワンピースで、価格はおよそ2万円。白地にグリーン系の小花があしらわれたデザインで、爽やかでフェミニンな印象を与えるものでしたが、この装いには世間から賛否が集まりました。
「親しみやすくてかわいい」
「68歳には若すぎない?」
「ベトナムの伝統衣装アオザイと並ぶと違和感…」
といった意見がSNSやコメント欄に殺到。一部のファッション評論家からは「これまでオシャレに興味を持ったことがなかったのだな」という辛辣な指摘も出るほど。
外交の場では、その服がどれほど「フォーマル」「品格」「相手国への敬意」を表せているかが重視されるため、「カジュアルすぎる」という批判が目立ったのです。
ファーストレディに求められる“TPO”とは?
今回の2つのファッションを比較して見えてきたのは、「TPO(時・場所・場合)」をいかに意識しているか、という視点の重要性です。
訪問先 | ファッション | 評価の傾向 |
---|---|---|
ベトナム | 花柄ワンピース(2万円) | カジュアルすぎる、公的な場には不向きという声 |
カナダ(G7) | 黒パンツスーツ+赤リボンタイ | 相手国を意識した配色、品格ある装いと高評価 |
外交の舞台では、ファーストレディのファッションもまた“メッセージの一部”。何を着るか、だけではなく、「なぜそれを選んだのか」「誰に何を伝えたいのかが問われる場面でもあります。
特に今回のG7では、各国のファーストレディたちが自国文化や開催国への配慮を見せる中、石破佳子夫人の装いも「ようやく方向性が見えてきた」と受け止められたようです。
ファーストレディの外交の場の装いとは?
✅ 相手国のカラーを意識した服装
主な目的:
- 相手国への敬意を示す
- 関係性の強調(親善・協調)
- 空気を読んだ“気配り”の象徴
具体例:
- 石破佳子さん(2025年 G7カナダ)…黒スーツ+赤リボンタイ → カナダ国旗を意識
- メラニア・トランプさん(サウジ訪問)…現地のドレスコードに寄せたロングドレス
- 岸田夫人(インド訪問)…インドの民族色に近い落ち着いた色合いのサリー風スタイル
メリット:
- 好感度が高く、現地メディアで取り上げられやすい
- 「我が国の文化を理解しようとしてくれている」と受け取られ、外交関係の柔らかい雰囲気づくりに効果的
デメリット:
- 意図が伝わりにくいと「媚び」「パフォーマンス」と取られることもある
- **過度に相手に寄せると“自国の姿勢が見えにくくなる”**リスクも
✅ 自国の民族衣装を着用する
主な目的:
- 自国文化の発信・誇示
- 伝統・格式・歴史の尊重
- 儀礼的な場や国際舞台での主張
具体例:
- ブータン王妃が常に民族衣装「キラ」で登場
- 韓国ファーストレディが「韓服」で各国を訪問
- 皇室行事での和装(着物)登場など
メリット:
- 文化的誇りや自国らしさが明確に伝わる
- 写真映えしやすく、国際報道で“日本らしさ”を象徴できる
- 対等な外交関係を表す手段として効果的(特にホスト国時)
デメリット:
- 相手国によっては「距離感」や「理解不足」と取られる恐れも
- 現地の文化や宗教的慣習と合わない素材・露出で問題になることも
🔁 結論:どう使い分けるべき?
シーン | 適した服装 |
---|---|
相手国への訪問、親善目的 | 相手国カラーを取り入れた柔らかい装い |
国際会議(G7等)、ホスト国としての登壇 | 自国の民族性・文化を象徴する要素を加える |
宗教的な場・式典 | 相手国に敬意を払う“ドレスコード重視”の服装 |
カジュアルな場や視察 | 相手文化に調和しつつ、主張しすぎない中間的スタイル |
✨理想的なのは「ミックス」スタイル
たとえば、
- 着物モチーフのジャケットに相手国の色を取り入れる
- 伝統技法(刺し子・友禅)を現代風スーツに取り入れる
こうした「自国らしさ+相手への敬意」を組み合わせたスタイルは、文化外交としても高く評価される傾向にあります。
まとめ:服装も外交のひとつ
石破佳子さんの赤リボンタイのパンツスーツは、これまでとは印象が一変し、多くの人に「変化」や「成長」を感じさせました。一方、ベトナム訪問での花柄ワンピースは、TPOという視点の難しさを私たちに教えてくれたとも言えます。
ファーストレディに求められるのは、単なるオシャレではなく、“立場をわきまえたうえでの品格と表現力”。だからこそ今回のG7での佳子さんの装いが好意的に受け止められたのではないでしょうか。
これからも、外交の舞台でどんな装いを選ばれるのか。ファーストレディの一挙手一投足に、ますます注目が集まりそうです。
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