「最近、無性に氷が食べたくなる…」そんな症状に心当たりはありませんか?実はそれ、「氷食症(ひょうしょくしょう)」という病気のサインかもしれません。
2025年7月放送の『ザ!世界仰天ニュース』では、元AKB48の大家志津香さんが7年間も氷を食べ続けた異常な生活と、そこに隠れていた「重度の貧血」の事実を明かしました。
この記事では、氷食症の原因や症状、治療法、そして大家さんの実体験を通して、私たちが見逃しがちな体のサインについてわかりやすく紹介します。
氷を食べるクセが気になっている方や、大切な人に同じような行動が見られる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
はじめに

氷がやめられない…日常に潜む異変
「氷ばっかり食べてるね」と誰かに言われたことはありませんか?
ただのクセだと思っていたその行動、実は体からのSOSかもしれません。
2025年7月22日放送の『ザ!世界仰天ニュース』では、元AKB48の大家志津香さんが、365日氷を食べ続けた異常な生活を振り返り、それが病気のサインだったことを明かしました。
「喫茶店ではいつも氷多めで注文」「冬でも氷がないと不安でコンビニに走る」「会食中はこっそり氷を口にしてトイレへ」──一見すると変わった習慣のように見えますが、こうした“氷ばかり食べたくなる”行動の裏には、深刻な健康問題が隠れていることもあるのです。
「氷食症」とは?知られざる病気のサイン
大家さんが診断されたのは「氷食症(ひょうしょくしょう)」。
あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、これは氷を無性に食べたくなる症状を指します。医療的には「異食症(いしょくしょう)」の一種で、特に鉄分不足による貧血との関連が指摘されています。
実際に大家さんは、AKBの活動中に突然立ち上がれなくなったり、脱衣所で倒れたりするほどの重度の貧血を抱えていたことが後に発覚。鉄剤を処方されたことで「氷が食べたい」という欲求がぴたりとおさまったといいます。
「私も当てはまるかも」と感じた方も少なくないでしょう。
SNSでは放送後、「氷食症、初めて聞いた」「私も毎日氷食べてる…怖い」と共感の声が多数寄せられました。この記事では、大家さんの体験をもとに、氷食症の実態とその背景にある身体の異変について掘り下げていきます。
1.大家志津香さんの異常な“氷生活”
365日氷を食べ続けた日々
大家志津香さんの「氷生活」は、思春期の17歳頃から始まりました。
当時、同居していた元AKB48メンバー・北原里英さんに「氷、食べすぎじゃない?」と指摘されたものの、「まあ、これくらい普通じゃないかな」と気にも留めなかったといいます。
それからというもの、ほぼ毎日欠かさず氷を食べ続ける日々が続いていきました。
特に夏場に限らず、冬でも氷がないと不安になるほどで、家にストックがないとわかると、コートを羽織ってでも深夜にコンビニまで買いに走ることもあったそうです。
まるで「氷が生活必需品」になっていたかのように、冷凍庫にはいつも氷がぎっしり。1日1回では足りず、何度も何度も口に運ぶのが習慣になっていました。
喫茶店でも「氷多め」、会食中はトイレで氷
そんな大家さんの“氷欲”は、外出先でも抑えきれないものでした。
喫茶店では「アイスティー、氷多めでお願いします」と必ず注文し、飲み物そっちのけで氷ばかりをかじっていたとのこと。
普通の人が避けるような“ガリガリ氷”も、彼女にとってはごちそうのような存在だったそうです。
さらに驚くのは、会食などの正式な場でも氷を口にしていたという点。
人前では食べにくいため、氷をこっそり口に含んでトイレに行き、そこでゆっくり味わっていたこともあったと語られました。
このように、「氷がないと落ち着かない」という状態が、約7年にもわたって続いたのです。
周囲の指摘と本人の無自覚
そんな異常な生活に対し、周囲の人々が「大丈夫?」と心配していた一方で、大家さん自身は「ちょっと氷が好きなだけ」と軽く受け止めていたといいます。
自分でも「おかしいかも」とうすうす気づきながらも、体に深刻な不調が出るまでは、氷と自分の体調を結びつけることはなかったそうです。
それでも、ある日突然起きた「視界が真っ白になる」「体が動かなくなる」といった異変が、彼女の“氷生活”の裏に潜む重大な病気の存在を明らかにするきっかけとなっていきます。
2.氷食症の正体とその影響
氷を欲するのは鉄欠乏性貧血のサイン?
大家さんの“氷欲”の裏に潜んでいたのは、思いがけない体の異常でした。
病院での検査の結果、「血が異常なまでに薄い」と診断され、実は重度の鉄欠乏性貧血だったことが発覚します。
医師からは「あなた、なぜ毎日踊れていたのか分からないほどだ」と驚かれるほどの状態だったそうです。
氷食症は、実はこの鉄分不足と深い関係があるとされています。
はっきりとした理由はまだ解明されていませんが、体が鉄を欲しているサインとして「氷が無性に食べたくなる」という症状が出ることがあるのです。
冷たくて口当たりのいい氷が、体の中のどこかで“足りないもの”を補っている感覚を生み出すのかもしれません。
実際に、大家さんのように「なんとなく氷が食べたい」をきっかけに、隠れた貧血や鉄不足が見つかるケースは少なくないといわれています。
MV撮影中や脱衣所での異変
そんな体の悲鳴は、日常のふとした瞬間に現れました。
24歳の頃、AKB48のミュージックビデオの撮影中、全員で一斉に立ち上がるシーンの最中、大家さんは「急に目の前が真っ白になって、体がまったく動かなくなった」と語っています。
血の気が引くような感覚に襲われ、まさに“立っていられない”ほどの異変だったそうです。
さらに、自宅の脱衣所でも、突然目の前が真白になってそのまま倒れてしまった経験も。
これらの出来事がきっかけで、さすがに「ただ事じゃない」と感じ、病院での診断に至ったとのことです。
こうした経験からも分かるように、氷を食べたくなる症状だけでなく、体調不良やめまい、失神などが同時に起こる場合には、自己判断せず、早めに医師に相談することが大切です。
「血が薄すぎる」と診断された衝撃
診察を受けた際、医師から言われた「血が薄すぎる」という言葉は、大家さん自身にとっても強烈な衝撃だったといいます。
それまで忙しい日々のなかで、「ちょっと疲れやすいのは仕方ない」「氷を食べたくなるのは癖だ」と思っていたことが、実は体からの重大なサインだったとは想像もしていなかったのです。
「氷が好き」という何気ない行動が、じつは自分の体の異常を知らせていた──。
大家さんの体験は、多くの人にとって「自分もそうかもしれない」と気づくきっかけになったことでしょう。
3.治療と回復への道
鉄剤の服用で症状が改善
診断後、大家さんには鉄剤が処方されました。初めての薬を手に取ったときは半信半疑だったといいますが、飲み始めて数日後、ある変化に気づきました。
それまで1日に何度も「氷を食べたい」と感じていたのが、ふと気づけばその欲求がすっかり薄れていたのです。
「鉄剤を飲んで驚いたのは、氷を見ても“食べたい”って思わなくなったこと」と大家さんは番組で語っています。
つまり、氷が食べたくなるというのは、“体の声”だったのです。必要な鉄分が補われたことで、自然とその声も静かになったのでしょう。
氷欲が消える不思議な感覚
長年つきあってきた“氷への執着”が、たった1つの薬で消えていく——それは嬉しさと同時に、少しだけ戸惑いも伴う体験だったようです。
氷を食べない日が何日も続いたことなんて、ここ数年なかったのですから。
「まさか、薬を飲むだけで変わるとは思わなかった」「氷が食べたくないことが逆に不思議だった」と振り返る大家さん。
体が必要としていたものが補われると、欲求も自然に収まる。それを身をもって体験したことで、改めて自分の体と向き合うようになったといいます。
氷食症と診断された後の生活
氷食症の正体がわかり、治療を始めてからは、大家さんの生活にも変化が訪れました。
氷に振り回されることのない日常は、思っていた以上に快適で、時間にも心にも余裕ができたそうです。
「冷凍庫のスペースが広くなった(笑)」といった小さな変化から、「体が軽くなった」「集中力が戻った」といった大きな実感まで、氷を断って初めて気づけたことがたくさんあったといいます。
また、SNSで自分の体験をシェアしたことで、「私もそうだった」「検査を受けたら貧血だった」といった声が寄せられ、多くの人の“気づき”にもつながりました。
大家さん自身も「誰かのきっかけになれたら嬉しい」と語っています。
この経験は、氷を食べすぎるクセを“ただの好み”で済ませていた人たちにとって、大きな警鐘となったのではないでしょうか。
まとめ
「氷を食べるのが好き」という何気ない習慣。その裏に、深刻な貧血や鉄分不足という“見えない異変”が潜んでいる可能性があることを、大家志津香さんの体験は教えてくれました。
365日氷を食べ続けていた彼女が、ある日突然の体調不良で病院を訪れ、「氷食症」という診断を受けたことは、決して他人事ではありません。
特に、20〜40代の女性に多く見られるとされるこの症状は、「なんとなく疲れやすい」「めまいや立ちくらみがある」といった軽視されがちな体調の変化と結びついています。
氷をやたらと食べたくなるという“クセ”が、自分の体からのサインである可能性もあるのです。
大家さんは、鉄剤の服用により氷を食べたいという欲求が消え、日常生活の中で心身ともに楽になったと語っていました。
そして自身の経験を発信したことで、「私も検査してみようと思った」といった声がSNSを通じて広がり、多くの共感を呼びました。
もしかしたら、あなたやあなたの周囲にも「氷ばっかり食べてる人」がいるかもしれません。ただの好みだと片づけず、ふとした“変化”に耳を澄ませることが、体を守る第一歩になるかもしれません。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました!少しでも気になることがあれば、無理せず病院で相談してみてくださいね。
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