2025年度後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』が、9月29日から放送スタートします。
主演は注目の若手俳優・高石あかりさん。
物語は明治時代の松江を舞台に、異文化と伝統が交わる中で生きた夫婦の姿を描きます。さらに、主題歌には人気フォークデュオ「ハンバートハンバート」が手掛ける新曲『笑ったり転んだり』が決定！
ドラマの世界観と音楽がどのように融合するのか、放送前から話題を呼んでいます。
本記事では、朝ドラ『ばけばけ』のあらすじやキャスト、主題歌の魅力をわかりやすく解説します。
はじめに
朝ドラ「ばけばけ」と主題歌決定のニュース
2025年度後期のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」が、9月29日から放送されます。主演は高石あかりさん。
物語は松江を舞台に、外国人の夫とともに怪談を語り、人々の心を代弁した女性をモデルにしたフィクションです。
その主題歌に決定したのが、フォークデュオ「ハンバートハンバート」の新曲「笑ったり転んだり」。
この発表は、作品のテーマと音楽がどう重なり合うのか、多くの注目を集めています。
さらに放送前には音楽番組「うたコン」で初披露される予定で、ファンや視聴者にとって楽しみなイベントとなっています。
ハンバートハンバート起用の背景と注目度
ハンバートハンバートは、1998年結成以来、日常の小さな出来事や心の揺れを素朴に歌い上げてきました。
過去には映画やドキュメンタリーの主題歌も担当し、その世界観が作品と自然に寄り添うことが評価されています。
制作統括の橋爪國臣さんは、「主演のトキとヘブンの関係性をそのまま表現できる二人」として起用を決めたと語っています。
実際に、メンバー自身も松江での思い出が多く、この地に深いつながりを感じていることから、ドラマとの相性は抜群。主題歌が作品をどう彩るのか、放送開始前から大きな話題を呼んでいます。
１．「ばけばけ」とはどんな作品か
ヒロイン・松野トキ役を演じる高石あかり
主人公の松野トキを演じるのは、高石あかりさん。これまで舞台やドラマで実力を積み重ねてきた若手俳優で、朝ドラのヒロイン抜擢は大きな飛躍の機会といえます。
トキは、好奇心旺盛でありながら、周囲の人々の心の声に耳を傾けられる優しさを持つ人物。
高石さんの持つ透明感や芯の強さは、このキャラクターに重なる部分が多く、彼女自身もインタビューで「自分の成長と重ねながら演じたい」と語っています。
モデルとなった小泉セツと物語の舞台・松江
物語の背景には、実在の人物・小泉セツの人生があります。彼女は作家・小泉八雲（ラフカディオ・ハーン）の妻であり、八雲が日本に根付く上で大きな支えとなった存在です。
ドラマはセツの生涯そのものではなく、彼女をモデルとしたフィクションですが、舞台となる松江の町並みや文化は丁寧に描かれています。
松江は城下町としての風情が色濃く残り、宍道湖や武家屋敷などの風景も多くの撮影に活かされる予定です。
地元でも朝ドラ効果を期待する声が上がっており、観光資源としても注目を集めています。
夫・ヘブンとの夫婦の物語と明治の時代背景
「ばけばけ」の大きな魅力は、ヒロインと外国人の夫・ヘブンの物語です。
西洋文化が一気に押し寄せた明治時代を背景に、異文化と伝統文化が交わる中での生活や葛藤がリアルに描かれます。
特に、夫婦が共に怪談を愛し、それを通じて人々の心に寄り添う姿はユニークで、これまでの朝ドラにはなかったテーマ性を感じさせます。
激動の時代をどう生き抜くのか、また夫婦の絆がどのように試されるのかは、視聴者にとって大きな見どころとなるでしょう。
２．主題歌「笑ったり転んだり」について
楽曲のタイトルと世界観
「笑ったり転んだり」というタイトルには、人生の浮き沈みをそのまま受け止めようという温かいメッセージが込められています。
笑う時もあれば、つまずいて転ぶ時もある――そんな誰にでも訪れる日常を包み込むように歌い上げる楽曲です。
朝ドラのヒロイン・トキと夫ヘブンが歩む明治の激動の時代は、まさに“笑ったり転んだり”の連続。そのストーリーと重なることで、視聴者の心に自然と響いてくるでしょう。
制作過程と小泉セツの「思い出の記」からの着想
作曲を担当した佐藤良成さんは、モデルとなった小泉セツが残した回想録「思い出の記」を何度も読み返し、自分がセツになったつもりで曲を作り上げたといいます。
単に物語に合わせるのではなく、当時の生活や心情に寄り添い、彼女が見て感じた景色を音に込めたというのが特徴です。
また、松江のゆかりの地を実際に訪ね、現場の空気を肌で感じながらメロディを紡いだという制作エピソードも、楽曲にリアリティと温かみを加えています。
制作統括の評価とドラマとの親和性
制作統括の橋爪國臣さんは、「ハンバートハンバートは芝居のように物語に溶け込み、ありのままの空気感を音にできる」と起用の理由を語っています。
実際に完成した楽曲を聴いた関係者からは「何度聴いても飽きず、その時の気分に寄り添ってくれる」と高く評価されています。
ドラマのシーンごとに流れることで、時に励まし、時に涙を誘い、時に微笑みを生む。そんな多面性を持つ主題歌が「ばけばけ」の物語をさらに深く味わわせてくれることは間違いありません。
３．ハンバートハンバートの魅力
結成の経緯と音楽スタイル
ハンバートハンバートは1998年に結成された男女デュオで、佐野遊穂さんと佐藤良成さんの夫婦二人がメインボーカルを務めています。
ギターやバイオリンの音色を取り入れたフォークやカントリーをベースに、素朴で親しみやすい音楽を生み出してきました。
彼らの歌は派手さこそありませんが、日常のささやかな喜びや不安を丁寧にすくい上げるスタイルで、多くの人の心をつかんでいます。
ライブでは観客と距離が近く、温かい雰囲気を大切にする姿勢も、ファンに長く愛される理由の一つです。
映画やドラマでの過去のタイアップ実績
これまでにも彼らの楽曲は数々の映像作品と結びついてきました。たとえば、2014年には映画『ぼくのお日さま』で主題歌とタイトル曲を担当し、佐藤さんは劇伴も手掛けています。
また、2024年公開のドキュメンタリー映画『大きな家』では、アルバム収録曲「トンネル」が主題歌に起用され、映像に寄り添うような音楽の力を示しました。
こうした実績は「物語と調和する音楽を作れる」という彼らの評価を裏付けており、今回の朝ドラ起用にもつながっています。
今回の起用に寄せたメンバーのコメント
主題歌決定を受けて、佐野遊穂さんは「松江は昔からライブで訪れていて思い出のある場所。この作品に関われることがうれしい」と語り、作品との縁を感じている様子を伝えました。
佐藤良成さんも「小泉セツさんの『思い出の記』を繰り返し読み、自分がセツになったつもりで曲を書いた」と制作の裏側を明かしています。
二人が全身で物語に寄り添ったからこそ生まれた「笑ったり転んだり」。その姿勢自体が、まるで登場人物と同じように物語の一部を生きているかのようで、主題歌への期待をさらに高めています。
４．ハンバートハンバートの代表曲とライブの魅力
代表曲まとめ
ハンバートハンバートといえば、まず外せないのが『おなじ話』（2005年）です。男女の掛け合いが絶妙で、結婚式などの場面でもよく流れる定番曲になっています。
さらに、映画の主題歌にもなった『ぼくのお日さま』（2014年）は、守りたいものへの温かな想いを歌った人気曲。
そのほかにも、日常の哀愁を表現した『長い影』（2017年）、ドキュメンタリー映画『大きな家』の主題歌に起用された『トンネル』（2024年）など、映像作品と深く結びついた楽曲が多いのも特徴です。
そして最新の代表曲となるのが、朝ドラ『ばけばけ』の主題歌『笑ったり転んだり』（2025年）。人生の浮き沈みをそのまま肯定してくれるような歌詞とメロディが、多くの人の心に寄り添っています。
ライブの特徴
ハンバートハンバートのライブは、とにかく温かさにあふれています。
観客との距離が近く、大ホールであってもまるで友人の家に招かれて音楽を聴いているようなアットホームな空気感。派手な演出はなく、二人の声とシンプルな楽器の音色がじんわりと心に響きます。
また、代表曲『おなじ話』などでは会場全体で合唱が起こることもあり、その一体感はライブならではの醍醐味です。観客層も幅広く、若い世代から年配の方まで楽しめるのも彼らの大きな魅力。
親しみやすさと深い歌の世界が共存する時間を味わえるのが、ハンバートハンバートのライブの特徴です。
まとめ
朝ドラ「ばけばけ」は、松江という独特の土地を舞台に、明治の時代を生きたヒロインとその夫の姿を描く作品です。
異文化が交錯する中で、人々の心に寄り添いながら語りを紡いでいくストーリーは、これまでの朝ドラとは一味違う深みを持っています。
そして、その物語をさらに彩るのがハンバートハンバートの主題歌「笑ったり転んだり」です。人生の喜びや挫折をやさしく包み込む楽曲は、ドラマの空気と重なり合い、視聴者の心に自然としみ込んでいくでしょう。
ハンバートハンバートのこれまでの実績や二人の思いが込められた歌は、作品の魅力を何倍にも引き上げるはずです。放送開始が待ち遠しい今、物語と音楽がどのように響き合うのか、多くの人が期待を寄せています。
コメント