猫と暮らしていると、年齢を重ねるにつれて気になってくるのが「腎臓病」です。
実際に、猫の死因としても多い病気で、「一度悪くなると治らない」「進行を遅らせるしかない」と言われてきました。
そんな中、猫の腎臓病に効果が期待される新薬「AIM薬」が、早ければ年内にも実用化される可能性がある、というニュースが報じられています。
<独自>ネコの腎臓病新薬、早ければ年内にも実用化へ 治験終了、4月には国に承認申請
ネコの死因1位ともされる腎臓系の病に侵されたネコのための新薬の実用化が近づいている。治験はすでに終了、4月には国に承認申請する計画で、研究開発を進める「AIM医学研究所」(略称IAM、東京都)の宮﨑徹所長(免疫学)は「臨床研究とほぼ同じ効果が得られた。できる限り早く実装したい」と意気込む。
1/7(水) 産経新聞より
この記事でわかること
- AIM薬ってどんな薬?
- いつから使えるの?
- うちの子にも使える可能性はある?
- 新薬を待つ間に、飼い主が今できること
猫の腎臓病とは?なぜ多くの猫が悩まされるのか

猫の死因で多い「腎臓病」
腎臓病は、猫がかかりやすい病気のひとつです。特に高齢になるほど割合が高くなり、10歳を超えると多くの猫が腎臓に何らかの問題を抱えると言われています。
腎臓は、体の中の老廃物を外に出したり、水分バランスを保ったりする大切な臓器です。
この腎臓が少しずつ弱っていくのが「慢性腎臓病」です。
初期症状がわかりにくい理由
腎臓病が怖い理由のひとつが、初期にはほとんど症状が出ないことです。
- 水を飲む量が増えた
- おしっこの量が増えた
- 少し痩せてきた
こうした変化は「年のせいかな?」と見過ごされがちですが、実は腎臓病の始まりだった、ということも少なくありません。
シニア猫だけの病気ではない

「腎臓病=老猫の病気」と思われがちですが、若い猫でも体質や遺伝、過去の病気がきっかけで発症することがあります。
だからこそ、年齢に関係なく定期的な健康チェックがとても重要になります。
ここがポイント
腎臓病は「症状が出てから」より、元気なうちに気づけるかで、できることが増えやすい病気です。
年齢に関係なく定期的な健康チェックが重要な理由と具体的な方法
「健康診断って、シニア猫になってからでいいのでは?」
そう思っている飼い主さんは、実は少なくありません。
ですが、猫の腎臓病は若いうちから少しずつ進んでいることが多い病気です。症状が出てからではなく、元気なうちに体の変化を見つけることが、将来の治療選択肢を広げてくれます。
健康チェックは「症状が出る前」に行うもの
猫は本能的に体調不良を隠します。食欲や元気がはっきり落ちたときには、すでに病気が進行していることもあります。
定期的な健康チェックの目的は、「見た目では分からない体の中の変化」を早めに見つけることです。
年齢別・健康チェックの目安
- 〜6歳まで:年1回
- 7〜9歳:年1〜2回
- 10歳以上:年2回以上
腎臓病が見つかっている場合は、獣医師と相談しながら検査頻度を調整します。
動物病院でチェックしておきたい項目
病院でのチェック(例)
- 血液検査:腎臓の働きや老廃物のたまり具合
- 尿検査:腎臓がきちんと尿を作れているか
- 体重・触診:体重減少や筋肉の落ち具合
特に大切なのは「数値そのもの」よりも前回からの変化です。結果は保管しておくと安心です。
おうちでできる毎日の観察ポイント
- 水を飲む量が増えていないか
- おしっこの回数・量が変わっていないか
- 食べ方や食欲に変化はないか
- 体重が少しずつ減っていないか
「なんとなく変かも」という直感も、大切なサインです。
健康チェックを続けるコツ
完璧を目指す必要はありません。
- 体重は週1回でもOK
- メモはスマホに一言でもOK
- 気づいたことを病院で伝えるだけでもOK
この“ゆるさ”が、長く続けるコツです。新薬が使える時代だからこそ、「その時に判断できる今のデータ」を持っておくことが、愛猫を守る力になります。
話題の猫の腎臓病新薬「AIM薬」とは?

AIM薬の仕組みをやさしく解説
AIM薬は、体の中にもともと存在するAIMというたんぱく質を利用したお薬です。
簡単に言うと、腎臓の中にたまった“ごみ”を片づける手助けをする働きが期待されています。
これまでの治療との違い
従来の治療は、症状を和らげるケアが中心でした。
AIM薬は、病気の原因に近い部分に働きかける可能性がある点で注目されています。
「治る薬」ではないことも大切
AIM薬は、完治を約束する薬ではありません。
進行を抑え、体調を支える選択肢のひとつとして考えることが大切です。
注意(大事)
新薬の情報を見ても、自己判断で今の治療をやめないことがとても重要です。必ず、かかりつけの獣医師と相談してください。
AIM薬はいつ使える?実用化スケジュール
報道では、治験はすでに終了しており、今後は国(農林水産省)への承認申請が予定されています。
早ければ年内の実用化も視野に入っているとされていますが、
- 対象となる猫
- 価格
- 使える病院
などは、今後の発表を待つ必要があります。
どんな猫が対象になる?AIM薬の考え方
AIM薬の治験は、比較的進行した腎臓病の猫を対象に行われました。
実際に使えるかどうかは、年齢や体調、持病などを含めて判断されます。
「うちの子は対象になる?」という疑問は、かかりつけの獣医師と相談するのが一番安心です。
副作用や安全性は?
治験では大きな副作用は報告されていないとされています。
ただし、どんな薬でもリスクがゼロとは言えません。
新薬が出たからといって、今の治療を自己判断でやめないことがとても重要です。
新薬を待つ間に、飼い主が今できること

今できることチェックリスト
- 定期的な検査(血液・尿)を受ける
- 水分をとりやすい環境を作る
- 食事は「続けられる形」で相談しながら調整
- 週1回でも体重チェック
- 小さな変化(飲水・排尿・食欲)をメモ
これらの積み重ねが、新薬を生かす土台になります。
飼い主さんへ伝えたいこと
猫の腎臓病新薬「AIM薬」は、大きな希望です。
でも、その希望を生かせるかどうかは、今の向き合い方にかかっています。
「元気な今こそ、ちゃんと見ておく」
その姿勢が、愛猫の未来を守る力になります。
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