2025年10月13日に閉幕した大阪・関西万博。
その会期を一日も欠かさず通い続けた“万博おばあちゃん”こと山田外美代さんが、見事「皆勤賞」を達成しました。
SNSでは「すごい!」「元気をもらえる」と称賛の声があふれる一方で、「万博おばあちゃん 嫌い」「通期パスずるい」という言葉も広がっています。
この“二つの感情”の背景には、通期パス制度をめぐる公平性の問題があるようです。
この記事では、称賛と批判の両面から、なぜ「嫌い」と言われてしまうのか、その理由を探ります。
はじめに
今日(10月13日)、大阪・関西万博が閉幕します。会期を通じて毎日来場したとして話題を呼ぶのが、世界各地の万博へも足を運ぶ“万博おばあちゃん”こと山田外美代(やまだ とみよ)さんです。彼女は今回の万博でも“皆勤賞”を達成しました。
多くの人がその情熱や持続力を称賛する一方で、ネット上では「万博おばあちゃん 嫌い」「通期パスズルい」などの否定的な言葉も散見されます。
この対立の背後には、通期パス制度をめぐる不満が深く絡んでいるようです。
本記事では、称賛の声と“嫌い”の声を整理しながら、「なぜ嫌いと言われてしまうのか」を通期パスの視点から考察します。
1.称賛の声:継続力と象徴性への共感

まず、多くの人が抱いた肯定的な感情を見てみましょう。
a. “あきらめない姿勢”に励まされる
「毎日通うって、ものすごい忍耐と情熱がないとできない」「見習いたい」という声がSNSで多数。人生経験や年齢を重ねた人こそが示せる“好きなものを大切にし続ける力”に感動する人が多いようです。
b. 万博そのものの象徴としての存在感
展示や技術が変わっても、毎日通う人がいると、「万博ってこういう場所なんだ」と思わせる象徴力があります。会場風景や動線、混雑や変化を横目で見ながらも“変わらない足しげさ”が安心感を与える、という声もあります。
c. 来場者どうし・スタッフとの交流の潤滑油として
「会場であいさつしたら手を振ってくれた」「毎日来ているから顔なじみになる人ができた」といった投稿も多く、万博を“来場者同士で育てる場”と感じさせる存在になっていたようです。
2.“嫌い”の声――その背景にある通期パス制度への不満
称賛の影で見られる否定的な反応も無視できません。なぜ「嫌い」という言葉が出てくるのか、通期パス制度との関係に焦点を当てます。
a. “通期パスだからこそ毎日来られる”という見方
万博おばあちゃんは通期パスを活用していた可能性が高く、「通期パスを持っているからこそ、毎日来場できたのだろう」という見方があります。
つまり、「普通の来場者にはできないことをやって見せる存在」が、特別扱いを象徴するように見えてしまうのです。
b. 予約制度・枠確保の不公平感
通期パス利用者は予約枠を先に確保できるという制度上の優位性を指摘する声も。
一部来場者からは「通期パス保持者が予約枠を押さえてしまうから、1日券利用者は希望日の予約が取れない」という憤りが聞かれます。
このような文脈で、万博おばあちゃんが“毎日来られる人”として浮かび上がる存在になると、不満の象徴になることがあります。
c. ノウハウ・情報格差の露出
通期パス保持者や毎日来ている熱心なファンは、予約タイミングやキャンセル拾いなど“攻略法”を心得ている人が多い可能性があります。
こうしたノウハウ自体は悪いことではありませんが、知らない人にとっては「先に予約できる人 → 優遇されている人」に映ることがあります。
万博おばあちゃん=“攻略者代表”という印象を持たれると、嫉妬や反感につながることも。
d. 注目を一身に集めることへの反発
一部には、「なぜ特定の人物を象徴化するのか」「話題性ばかり先行するのでは?」という反発もあります。
目立つ人がいると、それ自体に違和感を抱く人も一定数いるものです。
特に「万博おばあちゃん 嫌い」という言葉は、通期パス制度への不満と相まって、象徴性を批判するフィルターを通して使われていることが多いように思います。
3.私の視点:称賛と批判の間で
私は、この二つの声はどちらも“本音”を含んでいると思います。
称賛は、通い続ける力や人間的な温かさに対する素直な敬意。批判は、制度的な不平等や見えない壁への苛立ちの表現。
万博おばあちゃんがすごいことは間違いありません。けれど、彼女が“象徴”として引き立てられるほど、制度の影響が浮かび上がるのも当然です。
もし通期パス制度に疑義があれば、それを議論しやすくするのが、称賛する人も否定する人も共通の課題だと思います。
例えば、通期パス利用者と1日券利用者の予約枠配分を見える化する、キャンセル枠を当日に解放する、予約方式を段階的に改善するといった制度工夫があれば、称賛と批判のぎくしゃく感は少しずつ和らぐかもしれません。
万博おばあちゃんの生活スタイルと「資金の謎」に迫る

“万博おばあちゃん”こと山田外美代さんは、会期を通じて大阪・関西万博に毎日通い続けました。
報道では大阪市内に部屋を借りて滞在し、息子さんのバックアップを受けながら皆勤を目指した様子が伝えられています。
さらに、引っ越し費・家賃などを含めた総額は約300万円規模、家族で購入したチケットは約90枚で費用は約80万円と紹介されたケースもあります。
本セクションでは、公に語られている範囲と、推測せずに説明できる事実を丁寧に整理します。
会期中は大阪市内に拠点を確保
- 大阪市内に部屋を借りて滞在していたと報じられています。
- 所在地・賃料・契約期間などの具体的ディテールは非公開です。
- 毎日通うスケジュールを考えると、会場アクセスの良い場所を選ぶ判断は自然といえます。
「資金」はどうしていたの?──わかっていること/わからないこと
- わかっていること:
- 国内外の万博に通い続けてきた“ライフワーク”があること。
- 息子さんが計画面や費用面でバックアップしていたと紹介されていること。
- チケットは家族で約90枚、費用は約80万円とのテレビ報道があること。
- 引っ越し・家賃・生活費などを含む総額は約300万円規模との報道があること。
- わからないこと:職業や収入源、結婚歴や家族構成の詳しい内訳、資金の出どころの比率などは本人が公表していないため不明です。
- ネット上の「スポンサーの存在」などの話は、一次情報に基づかない推測として扱うのが適切です。
なぜ通い続けられたの?──“無理をしない”通い方のヒント
毎日通うための工夫として、以下のような誰でも取り入れやすい方法が考えられます(一般的な来場者の工夫例に加え、家族のサポートがあると継続しやすくなります)。
- ルーティン化:午前は比較的空いた展示、午後はステージ観覧、夕方は写真撮影など、無理のない流れを作る。
- 移動の工夫:会場内カートや日陰ルートを活用し、体力を温存。
- 時間配分:「全部を一日で」ではなく、“少しずつ積み重ねる”発想で通う。
- 情報交換:スタッフやボランティア、常連の来場者と挨拶を交わし、最新の会場情報をこまめにキャッチ。
プライバシーに配慮した記述方針
本記事では、本人が公に語っていない私生活の推測(収入・資産・家族関係など)には踏み込みません。「報じられた事実」と「一般的に考えられる工夫」を分けて記述し、山田さん個人の尊厳を大切にします。
読者の疑問に答えるミニQ&A
- Q. 職業や結婚歴は?
A. 現時点で公表情報はありません。推測での記述は行いません。 - Q. 資金源は?
A. 内訳は非公開です。報道では総額約300万円規模やチケット約90枚(約80万円)といった費用感が紹介されていますが、資金の出どころを断定する情報は公開されていません。 - Q. なぜ“皆勤”できた?
A. 無理のない動線づくりや会場との交流、家族のサポートなど、日々の小さな積み重ねが理由として考えられます。
山田外美代さんの“通い続ける姿勢”は、資金の多寡よりも、好きなことに時間と心を配る生き方そのものを私たちに教えてくれます。私生活の詮索ではなく、その前向きさから学べることを大切にしていきたいですね。

おわりに
万博おばあちゃんの皆勤達成は、多くの人に希望や感動を与えました。
一方で、「嫌い」という言葉が出る背景には、制度の不透明さや来場者間の不均衡感があることも見過ごせません。
私たちが注目すべきなのは、単に一人を讃えることでも否定することでもなく、その背後にある制度や体験のあり方です。
次のイベントでは、称賛と批判の両方から学び、「誰もが楽しめる万博」がさらに近づくことを願っています。
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