政治家・麻生太郎氏といえば、英国仕立てのスーツやボルサリーノの帽子を粋にかぶる姿で知られています。
特に2025年7月23日の石破首相との3者会談では、「麻生さんがマフィアw」「84歳全然見えん」「麻生・菅・岸田のメンツ怖すぎる」とSNSで話題沸騰。84歳とは思えないギャング映画さながらの装いに、「笑える」といったコメントも飛び交いました。
しかし、そのファッションセンスは、若き日に携わったダイヤモンド採掘事業や外交官としての国際経験に根ざしているのです。
この記事では、麻生太郎氏の品格あるファッション遍歴を画像とともに解説し、なぜ今も注目されるのかを深掘りします。
若い頃:ダイヤモンド採掘現場と実務派スタイル
1970年代、アソー鉱業のダイヤモンド採掘事業でアフリカ・シエラレオネに携わった麻生氏。現地では白シャツにワークパンツといった、動きやすく実用的な装いが基本でした。
公式写真は残されていませんが、現場中心の生活が服装観に影響を与えたと考えられます。
この「実務に即した服選び」が後の“シンプルで質の良い素材を選ぶ”スタイルに繋がっているのかもしれません。

若い頃:英国仕立ての正統派スタイル
- 学習院大学時代から北青山のテーラー「森脇」に通い、エルメネジルド・ゼニアやロロ・ピアーナなど最高級生地でスーツをオーダー。
- 1977年には「ベストドレッサー賞」を受賞するなど、早くからファッションリーダー的存在でした。
- 祖父・父も政財界エリートで、正統派でありながら“エレガントに見せる”ことを徹底していました。
青年期:外交官としてのスーツスタイル
外務大臣や若き外交官として活動した時期には、フォーマルかつ落ち着いたスーツ姿が目立ちます。
グレーストライプのスーツに淡いグリーンネクタイを合わせるなど、外交舞台でも映える上品な配色。場の格式をわきまえつつも、どこか遊び心を感じさせるのが麻生流でした。
五輪選手としての顔
1976年、モントリオール五輪にスキート射撃で出場。競技ベストを着用し銃を構える姿は、政治家になる前の麻生氏のもう一つの顔を物語っています。競技用ウェアにおいてもきちんとした印象を保ち、スポーティかつ端正な雰囲気を漂わせていました。

結婚式での正装
1983年の結婚式では、タキシードと白シャツ、クラシカルなボウタイ姿で登場。鈴木礼子さん(鈴木善幸元首相の娘)との晴れやかなツーショットは、品格ある“正統派ドレスアップ”の象徴的シーンです。
首相就任と国際舞台での礼装
2008年に首相就任後は、ネイビースーツとシルバーネクタイなど、正統派で落ち着きある装いを継続。



政治家としての中年期(1990〜2000年代):洗練と差別化
- 銀座英國屋のオーダースーツを長年愛用し、3か月に1着のペースで新調するこだわりぶり。
- 腕時計はクラシカルなブレゲを愛用、ネクタイや革靴もハイグレードなものを合わせて統一感を出しています。
- 政界入り後も英国調スーツは健在で、サヴィル・ロウ風のシャープなシルエットが持ち味
- 夏場の「クール・ビズ」にも、他と差が付く素材・カラー選びやシャツの着こなしを披露し、政治家随一のファッションセンスとして注目 。涼やかな生地とカラー選びで他の政治家と一線を画す姿が注目を集めました。
現在:ボルサリーノの帽子で“ゴッドファーザー”風
2000年代以降、特に注目されるのがボルサリーノの中折れ帽を合わせたスタイル。
ダークスーツとハット、時にサングラスという組み合わせはSNSで「ゴッドファーザーのよう」と話題に。イタリア製の高級ハット(10〜13万円クラス)を愛用し、ファッションにおける“上質さと遊び心”を表現し続けています。

G20会合などでは、ボルサリーノの中折れハットとミンク襟のチェスターコート、斜めに帽子をかぶる“いかついが上質”な装いが、米WSJや朝日新聞から“ギャングスタイル”と評されました

後年(財務大臣・副総理以降):ゴッドファーザーの風格
- 最近では、イタリア製帽子ブランド「ボルサリーノ」を愛用。中折れ帽やパナマ帽を軽やかにかぶり、財務大臣としての公務でも“遊び心”を演出。
- 価格は10~13万円クラスのハットが多く、上質なビーバー毛皮製のモデルも。
- イタリア・高級帽子ブランド「ボルサリーノ」の愛用者としても知られ、帽子だけで約9万円ほどと言われています。
- 最近でも白スーツにハット、サングラスという“上級市民”感のあるスタイルを披露し、まさに“ゴッドファーザー”さながらの印象を残しています 。
- 2025年7月23日の石破首相との3者会談でも、上質なスーツとハットの組み合わせが「映画のゴッドファーザーのよう」とSNSで話題になりました。
麻生ファッションの3つの特徴
- 実務に根差したシンプル志向(鉱山での経験に由来)
- 外交・国際舞台で映える正統派スーツ(英国仕立て×落ち着いた配色)
- 近年の“ゴッドファーザー”スタイル(ボルサリーノ帽で遊び心)
- 一貫したオーダースーツ主義
- ゼニア・ロロ・ピアーナ生地を用いたフルオーダー(30〜35万円前後)。
- イタリア帽子文化への愛着
- ボルサリーノは単なるアイテムではなく、ライフスタイルの一部。
- 小物の高級感と統一感
- ブレゲ時計、レジメンタルタイ、上質な革靴で仕上げる徹底ぶり。
スーツ・テーラー(仕立て屋)およびブランド情報
🧥 スーツ(各時期)
若い頃〜現在に至る通期
- 北青山のテーラー森脇(青山の森脇)にて、エルメネジルド・ゼニアやロロ・ピアーナといった高級イタリア製生地を用いたフルオーダースーツを制作しているとされます。
- 銀座英國屋でも祖父以来の縁で定期的に依頼しており、温故知新の対応が好評と本人も語っています。
仕立てや価格帯
- 20代から50年以上にわたり、3ヶ月に1着のペースで定期的に同じテーラーへのオーダーを継続。
- フルオーダー価格は一般的に30〜35万円前後。仕立て工程に100時間以上、生地代など含めると妥当とされます。
生地ブランド
- 用いる生地は、ゼニアやロロ・ピアーナが中心。どちらも高級素材として有名です。
- 非公表なメリットとして、長期顧客向けの割引や特別手配もある可能性が高いとされています。
🎩 帽子と小物
帽子ブランド
- 定番はイタリア老舗帽子メーカーのボルサリーノ(Borsalino)。中折れ(フェドラ)やパナマ、羊毛やビーバー毛皮製の高級品を普段から愛用していることで知られます。
- 価格帯は約10〜13万円(3〜13万円まで幅広く、ビーバー毛皮製なら11万円超とも)との情報があります。
- 麻生氏自身も「職人芸による帽子の伝統を継いでほしい」と語っており、品質への誇りが感じられます。
その他の小物
- 腕時計はブレゲ(Breguet)のクラシカルなドレスウォッチを愛用。
- ネクタイや靴もこだわっており、紫のレジメンタルタイや質の高い革靴など、細部にまで徹底したスタイル構築がなされています。

全体まとめ
部位 | テーラー/ブランド | 内容・特徴 |
---|---|---|
スーツ | 北青山・森脇/銀座英國屋 | ゼニア・ロロピアーナ生地/フルオーダー30~35万円/3ヶ月に1着ペース |
帽子 | ボルサリーノ(イタリア製) | 中折れ・パナマ・ビーバー毛皮製/10~13万円クラス |
時計・小物 | ブレゲ時計、ネクタイ、革靴 | センスある高級アイテムで統一 |
麻生氏のスタイルは、「素材へのこだわり × 熟練の仕立て × 品と個性」からなるものです。英国風エッセンスを感じさせつつも、イタリアンハットや色使いなどで遊び心も見せる——それが長年にわたって維持されてきた彼のエレガントなファッションと言えるでしょう。
まとめ
麻生太郎氏のファッションは、単なる流行追随ではなく、その時々の役割と経験に根差しています。ダイヤモンド採掘現場での実務服、外交官時代のスーツ、五輪選手としてのスポーティウェア、結婚式の正装、首相就任時の礼装、そして現在のハットスタイルまで——。
そこには“素材の質”“場にふさわしい装い”“遊び心”という一貫したポリシーが見えます。
今後も彼がどんな場面で、どんなファッションを見せてくれるのか注目です。
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