3月の初報から5月の処分まで、“トリプルボギー不倫”をやさしく時系列で整理します。
栗永遼キャディーの9年出禁や女子プロ3選手への厳重注意は何を意味するのか、そしてCATレディース2025で浅井咲希選手に注目したい理由を、一般目線でわかりやすく解説します。
はじめに
事件の概要と“トリプルボギー不倫”のキーワード整理
女子プロ3人と男性キャディーの交際をめぐる一連の報道は、3月上旬の開幕直前に表面化し、春から初夏にかけて大きな議論を呼びました。
問題の中心にいたのは栗永遼キャディーで、当事者の1人である選手の夫人が浅井咲希選手です。報道後、協会(JLPGA)は事実関係の確認に踏み切り、5月に処分を公表しました。

読み進めやすいよう、よく出てくる言葉を先に整理します。
- 「厳重注意」:選手に対して強い注意を与える措置です。今後の行動改善を促す意味合いが強く、今回は新人セミナー受講義務(マナーやルールの学び直し)もセットで課されています。
- 「出禁(立ち入り禁止)」:対象者が試合会場や関連イベントに入れない状態です。今回は9年間と長期で、ツアー競技・協会イベントの現場に関わる道が大きく制限されます。
- 「黄金世代」:1998年度生まれの有力選手の呼称です。浅井咲希選手もここに含まれます。
具体的な流れとしては、3月に初報→協会が調査方針を示す→4月には当事者選手が謝意と反省を表明→5月に処分発表、という段取りでした。
会見や取材では「お騒がせしてすみませんでした」といった謝罪の言葉が並び、SNSやニュースのコメント欄でも「私生活と競技の線引き」「若手への教育をどうするか」など、実務面の論点が目立ちました。
CATレディース2025開幕前に何が起きているのか
舞台は神奈川・大箱根カントリークラブ(6652ヤード、パー72)です。賞金総額8000万円(優勝1440万円)のCATレディース2025が、8月21日のプロアマ戦を経て本戦開幕を迎えます。
前日の会場では、浅井咲希選手がショットやパットの最終調整を済ませ、取材に応じました。
今季レギュラーツアー初出場のタイミングで、自身の身近な問題が世間の注目を浴びる中、プレーに集中する難しさと向き合う一日になりました。
たとえば、練習グリーンでは1~2メートルの入れごろ外しごろを繰り返し確認し、フェアウェイではティーショットの方向性を入念にチェック。ギャラリーの視線はいつも以上に集まり、報道陣の数も多めでした。
大会は翌日開幕という切迫したスケジュールで、選手にとっては調整と発信の両立が求められる局面です。読者としては、スコアだけでなく、メンタルや準備プロセスにも注目すると、今大会の背景がぐっと見えやすくなりますよ!

1.報道から処分までの時系列(2025年3月~5月)
3/5~3/17:初報とJLPGAの調査方針公表
3月5日、開幕戦「ダイキン・オーキッド・レディース」の前日に、週刊誌の電子版が“女子プロ3人と男性キャディーの交際”を報道しました。
大会直前というタイミングで、一気に注目が集まりましたね。JLPGAの小林浩美会長は「選手の私生活には基本関与しないが、必要に応じて事実確認を行う」と説明しました。
その夜、協会サイトでも同旨が示されます。
続く12日には、当事者家族に向けた“不適切発言”があったとの追加報道もありました。
協会は「事実関係を調査する方針」と踏み込み、17日の会見では「結果の公表も検討する」と、調査の進め方を明確にしました。
要するにこの期間は、初報→追加報道→協会が公式に調査モードへ移行という流れです。
開幕直前で選手・大会運営ともに対応が後手に回りやすい時期だけに、現場は“競技の準備”と“説明対応”を同時進行で迫られる形になりました。
4/14~4/17:川崎春花の謝罪・復帰表明と会場対応

4月14日、開幕から5戦欠場していた川崎春花選手が「お騒がせしました」とコメントを発表し、第6戦からの出場を表明しました。
復帰戦前日の17日には会場で報道陣に謝罪し、「練習して準備して、精いっぱい頑張ります」と気持ちを伝えました。
実際の会場では、取材対応→練習→再び質問という往復が続き、普段よりも人前で話す時間が増えました。
選手にとっては、ショットの感触やパターの距離感を確認しながら、言葉の選び方にも気を配る“二重の準備”が必要でした。観客の関心もスコアだけでなく、表情や立ち居振る舞いに向きやすく、競技と説明責任の両立がこの時期のキーワードでした。
5/20~5/21:3選手への厳重注意/栗永遼氏“9年間出禁”と本人の謝罪
5月20日、協会は処分を発表しました。川崎春花(22=村田製作所)、阿部未悠(23=ミネベアミツミ)、小林夢果(21=ヨコハマタイヤジャパン)は厳重注意とし、今年度の新人セミナー受講を義務づけた。



一方でキャディーの栗永遼氏(30)には9年間のツアー競技、同協会の関連イベント等の会場への立ち入り禁止処分が科された。
これは、選手にとっては学び直しと信頼回復のスタートラインであり、キャディーにとっては競技現場から長く離れる重い決定です。
翌21日、栗永氏はSNSで謝罪文を掲載しました。「不快に思われた方々にお詫び」「反省を無駄にせず信頼回復に努める」との内容です。
処分の是非は議論が割れましたが、少なくとも公式な区切りがついたことで、当事者は“説明”から“再出発の行動”へ舵を切る段階に入りました。大会前日の大箱根でも、選手たちは通常のルーティンを整えつつ、必要な説明は簡潔に、という姿勢が目立ちました。
2.処分内容と影響の分析
栗永遼キャディー:9年間の立ち入り禁止が意味すること
「立ち入り禁止」は、試合や協会イベントの会場に入れないことを指します。つまり、キャディーとしての帯同はもちろん、練習日やプロアマを含めた現場サポート全般が不可になります。
現実的に起きることを、競技現場の流れに沿って整理します。
- コース内外の仕事喪失:練習ラウンドのクラブ選択、グリーンの傾斜確認、風の読み合わせなど、キャディーの主要業務に接点を持てません。プロアマでのホスピタリティ業務(進行管理やゲスト対応)も不可です。
- 収入と人脈の分断:ツアー現場は紹介・評価が回る“職場”です。9年の空白は、契約の継続や次の帯同機会に大きなブレーキとなります。
- 再起までの時間の長さ:技術やコース知識は“現場経験”で磨かれます。長期離脱は感覚の鈍りを招きやすく、復帰時には最新の用具トレンドやコース改修に追いつく学び直しが必要です。
- 代替案の模索:一般的には、ゴルフスクールのレッスン補助、ラウンドレポート執筆、測定器を使った練習サポート(弾道・スピン管理)など、コース外の仕事へ軸足を移すケースが考えられます。
女子プロ3選手:厳重注意・新人セミナー受講義務の実務的影響
厳重注意は“強い戒め”で、試合出場の可否とは別ですが、ふるまいの基準が明確になります。新人セミナーは若手向けの内容が中心ですが、今回の受講は“学び直し”という位置づけです。想定される実務的な影響は次の通りです。
- 発信ルールの再確認:SNSの使い方、大会週のコメントの仕方、写真の取り扱いなど。たとえば、試合前後の私的投稿のタイミング調整や、誤解を生まない言い回しのトレーニングです。
- チーム体制の整え直し:帯同スタッフの役割分担、取材対応の動線づくり。会場入り後は「練習→メディア→練習」の順番を固定し、集中が切れにくい日程にします。
- スポンサーコミュニケーション:報告・共有の頻度アップ、掲出物(ポスター・デジタル広告)の切り替えや時期調整。契約更新時に行動規範(コード・オブ・コンダクト)の明文化が進むと見られます。
- プレー面の工夫:ギャラリーの視線が増える状況で、1~2メートルの“入れごろ外しごろ”の距離を重点練習に設定。ルーティン(深呼吸→素振り2回→セット)の固定で、外乱に強い準備を整えます。
ツアー運営・スポンサー・ファンの受け止めと業界リスク
大会を止めずに信頼を保つには、“見える対策”が欠かせません。現場で具体的に行われやすいのは次のような取り組みです。
- 会場運営:メディア対応の時間帯を事前に告知し、練習時間と分離します。スタッフ・ボランティアには想定問答集(Q&A)を配り、場内アナウンスも統一します。
- 再発防止の可視化:選手向けガイドラインの要点版(1枚資料)を配布し、ロッカー入口や選手ラウンジに掲示。セミナー受講状況の“進捗だけ”を簡潔に公表すると、過度な詮索を避けつつ透明性を担保できます。
- スポンサー対応:掲出ビジュアルの切替スケジュール、お客様対応のトークスクリプト、苦情窓口の一本化。来場者向けメールやSNSで「競技に集中できる観戦ルール」を共有し、炎上の火種を減らします。
- ファンの分断リスク:意見が割れやすいテーマだからこそ、選手個人の誹謗中傷を避ける観戦マナーを繰り返し告知します。サイン会は時間短縮や抽選制にし、混乱を未然に防止します。
ここまでの処分は、当事者の“再出発”とツアーの“信頼回復”を同時に進めるためのスタート地点です。次章では、浅井咲希選手の現在地とCATレディース2025の見どころを具体的に追っていきますね。
3.浅井咲希の現在地と大会見どころ

大箱根CCでの最終調整とコメント要旨(心境・課題・目標)
前日練習では、浅井咲希は“短い距離を確実に沈める”ことをテーマに、1~2メートルのパットを反復していました。距離感は「カップの奥で止まるイメージ」を共有しつつ、外した直後でも同じリズムで打ち直すなど、試合本番を想定した流れを崩さないようにしていました。
ティーショットは方向性の最終確認が中心で、同じクラブで意図的に「低めの球」「通常の高さ」を打ち分け、風やプレッシャーに左右されにくい球筋を確認。50~80ヤードのウェッジは、着弾点を目で“指差し確認”してから素振り→本打というシンプルなルーティンに統一しています。
心境面では、「周囲の視線が増える状況でも、やることは変えない」という姿勢が一貫していました。
具体的な目標は、(1)初日からボギー先行を防ぐ、(2)パー5で確実に伸ばす、(3)最終日まで“入れごろ外しごろ”の距離を高確率で沈める、の3点に集約されます。
課題は、緊張度が高いホールでの初球の置き場所と、上りの2~3メートルを“強く打ちすぎない”ことです。これらを意識しながら、取材対応は短時間で区切り、練習→メディア→練習の順番を崩さない運びで、プレーへの集中を保っていました。
“黄金世代”としての再起シナリオと今季の焦点
“再起の道筋”は段階的に描くのが現実的です。まずは予選通過(週末に残る)を連続で達成し、次にトップ10に定着、最終的に優勝争いの常連へと歩みます。指標は難しい専門用語ではなく、誰でも追える簡単なものに絞ります。
- フェアウェイキープ:ティーショットが狙いどおりに行った回数です。曲がらなければ、次の一打が楽になります。
- パーオン:規定打数でグリーンに乗せられた回数です。安全に乗れば、パット勝負に持ち込みやすいです。
- 1ラウンドのパット数:短い距離を外さないほどスコアは安定します。1~2メートルの成功率がカギです。
今季の焦点は、“崩れないラウンド”を積み重ねることです。具体例として、パー5では3打目を“上りのフックラインが残る位置”に置く、パー3では“手前から”を徹底してダブルボギーを避ける、といった“守りの工夫”が挙げられます。派手さはなくても、これが積み上がると最終日の上位争いに自然と絡めますよ。
CATレディース2025の注目組・展望・勝負どころ
注目は大きく3タイプです。(1)復帰・巻き返しを狙う組(周囲の注目が集まる中で結果を出したい選手たち)、(2)安定感のある中堅(コースマネジメントが巧みで、スコアを“削る”のが上手い)、(3)勢いのある若手・ルーキー(思い切りの良い攻めで一気に浮上)です。観戦のポイントは次の通りです。
- 朝イチのティーショット:緊張が高い場面です。ここでフェアウェイを捉えられるかで、その日の内容が決まりやすいです。
- パー5の3打目勝負:ウェッジでどれだけ寄せられるか。2パットのバーディーを“取りこぼさない”組が上に来ます。
- 終盤ホールのメンタル:最終3ホールは“耐える”時間です。パーで粘れる選手が、最後に1打差の壁を越えます。
浅井にとっては、初日はボギーの連鎖を断つ判断(無理をしないレイアップや、安全サイドへの狙い)と、パー5で確実に伸ばす設計が鍵です。ギャラリーの視線が集まる中でも、深呼吸→素振り2回→セットという固定ルーティンでリズムを守れれば、スコアは自然と前に進みます。今大会は“静かな積み上げ”が報われる一戦です。ショットの精度と短いパットの集中力に注目すると、勝負の流れが見えてきます!

まとめ
一連の報道は、3月の初報から5月の処分発表まで段階的に進み、最終的に「女子プロ3選手への厳重注意+新人セミナー受講」「栗永遼キャディーの9年間立ち入り禁止」という形で区切りがつきました。
処分は当事者への戒めにとどまらず、ツアーの透明性や再発防止をどう“見える化”するかという運営面の課題も浮き彫りにしています。
CATレディース2025は、こうした背景の中で始まります。浅井咲希は短いパットとティーショットの方向性を軸に“崩れないゴルフ”を徹底し、まずは予選通過の継続→トップ10定着→優勝争いへと段階的な再起を描きます。観戦のポイントは、(1)朝イチのティーショットでフェアウェイを捉えられるか、(2)パー5の3打目を上りラインに残せるか、(3)最終3ホールでパーを積み重ねられるか、の3つです。特に1~2メートルの“入れごろ外しごろ”は勝敗を分ける場面が多く、ここを高確率で沈められる選手が上位に残ります。
騒動の余波はゼロにはできませんが、選手の誠実な対応と大会側のルール明確化が進めば、焦点は自然と「プレーそのもの」へ戻っていくはずです。静かな積み上げが報われる今大会、ショット精度と短いパットの集中力に注目して、最終日のリーダーボードの“1打差”の攻防を見届けましょう。応援しています!
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