世界陸上2025東京では、選手紹介で“アニメの決めポーズ”を披露するシーンが連発しました。
本記事はアニメに詳しくない方でも迷わないよう、誰が・どの作品の・どんな意味のポーズをしていたかを一つずつ解説。
リレー侍の「ギア」リレー、村竹ラシッドの“ジョジョ立ち”、ノア・ライルズの“かめはめ波”など、元ネタがすぐ分かる早見表でまとめした。
世界陸上×アニメポーズ入門(東京2025)
—アニメを知らない人向けに、選手の“あのポーズ”と元ネタをやさしく解説—
なぜ「アニメポーズ」が話題に?
東京で開催された世界陸上2025では、選手紹介の瞬間にアニメや漫画の“決めポーズ”を披露するアスリートが続出しました。
会場のボルテージを上げる演出であると同時に、日本発のポップカルチャー(アニメ/漫画)へのリスペクト表明でもあります。
大会期間中、その動きがニュースやSNSで大きく取り上げられ、「どの作品のポーズなの?」と元ネタを探す楽しみも生まれました。
こうした“アニメ・ファンサ”現象は共同通信配信の国内記事でもまとめられています。
海外のサイトでも取り上げられ大バズりしているそうです。
運命の決勝のスタート前、名前がコールされた村竹は、体をやや傾けながら右手を腰に、左手の指を上に向けてポーズを決めた。 予選、準決勝でもアニメポーズを披露した村竹が決勝で選んだのは、「ジョジョの奇妙な冒険」第6部のラスボス・プッチ神父を模した“ジョジョ立ち”だった。
このシーンの写真は、英国のコンピューターゲームとエンターテインメントのニュースサイト「デザート」の公式X(フォロワー数124万人超え)でも取り上げられた。
文面には「日本のハードル選手、ラシッド・ムラタケが日本新記録達成を祝い、『ジョジョの奇妙な冒険』のエンリコ・プッチのポーズを決めた」とある。8月の日本新記録を祝ったわけではないが、日本時間18日午前2時6分のこの投稿が、とてつもないバズり状態となった。
19日午前11時時点でリポストは1.8万件、いいねは23万件、インプレッションは883万件を突破。海外からも、興奮のコメントが並んだ。
THE ANSWERより
まずは“現場で起きていたこと”のハイライト
- 日本男子4×100mリレー(リレー侍)
選手紹介で『ONE PIECE』ルフィの“ギア”シリーズをリレー形式で披露(小池=ギア2、柳田=ギア3、桐生=ギア4〈バウンドマン〉、鵜沢=ギア5〈ニカ〉)。会場が沸き、アニメ好きで知られる米国ノア・ライルズもニコニコ。 - 村竹ラシッド(日本/110mH)
予選から決勝まで“3種類”のアニメポーズを披露。なかでも注目は『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』のエンリコ・プッチ風ポーズ。日本新(13.04)を決めた場面と合わせて拡散されました。 - ノア・ライルズ(米国/短距離)
“世界最速のアニメファン”を自称。東京大会でも『ドラゴンボール』のかめはめ波や『ONE PIECE』由来のポーズを披露。取材でもアニメ愛を熱弁しています。 - 鵜沢飛羽(日本/200m)
予選から『NARUTO -ナルト-』の忍(しのび)ポーズを採用。先輩・村竹から「お前もやれ」と背中を押されての“参戦”だったと明かしています。 - 中島ひとみ(日本/100mH)
『鬼滅の刃』から着想した凛々しい構えで登場。作品未見でも“戦う前の呼吸を整える”イメージが伝わる所作です。 - 山本有真(日本/5000m)&エミル・アゲクム(独/400mH)
選手紹介で『進撃の巨人』の**「心臓を捧げよ」敬礼**をシンクロ。競技外でも話題に(SNS動画・写真で確認)。
補足:大会の“選手紹介でアニメポーズ”というムーブメント自体は、国内外メディアが「東京大会の特色」として報じています。
一覧でわかる:誰が何のポーズ?(早見表)
選手・種目 | 具体的ポーズ | 元ネタ(作品) | どんな意味?(超ざっくり) |
---|---|---|---|
日本男子4×100mリレー | ルフィのギア2→3→4(バウンドマン)→5(ニカ)を“リレー” | 『ONE PIECE』 | 主人公の変身段階。ギアが上がるほど“本気モード” |
村竹ラシッド(110mH) | エンリコ・プッチ風の“反り+腕のライン” | 『ジョジョの奇妙な冒険』 | 独特の“見栄”で気持ちを高める。ジョジョは“ポーズ芸”で有名 |
ノア・ライルズ(短距離) | かめはめ波、他 | 『ドラゴンボール』ほか | 気を溜めて放つ必殺技=“解き放つ”イメージ |
鵜沢飛羽(200m) | 忍の印(ハンドサイン)等 | 『NARUTO -ナルト-』 | 術を使う前の“集中の型”。心を整える儀式的動作 |
中島ひとみ(100mH) | 構え(呼吸法イメージ) | 『鬼滅の刃』 | 呼吸で心身を整え、全集中するモチーフ |
山本有真(5000m)、エミル・アゲクム(400mH) | 胸に拳を当てる敬礼 | 『進撃の巨人』 | 覚悟と結束のサイン=「心臓を捧げよ」 |
元ネタを“アニメ未見”でもわかるように超解説
『ONE PIECE』(ワンピース)
海賊王をめざす主人公ルフィが“ギア”というパワーアップ形態で強敵に挑む冒険活劇。ギア2→5は“ギアを上げる=出力を上げる”比喩としても直感的で、短い時間で会場に「本気度」を伝えられます。リレー侍は4段階を“バトン”のように繋ぎ、チーム一体の演出に。



『ジョジョの奇妙な冒険』
大胆な身体表現“ジョジョ立ち”でおなじみ。村竹選手がとったエンリコ・プッチ風ポーズは、勝負前後の“気合の見栄”。しなやかに反るラインが写真映えし、SNSで拡散されやすいのも特徴。


『ドラゴンボール』
必殺技かめはめ波は「気(エネルギー)」をためて放つ所作。ライルズ選手の“ため→解放”は、スプリントの爆発力と相性抜群。インタビューでもアニメ愛を語り、東京大会でも披露。


『NARUTO -ナルト-』
忍者が印(いん)という手の形を結んで術を発動。鵜沢選手のポーズは“集中の合図”。競技前のルーティンに落とし込みやすく、観客にも“日本らしさ”が伝わります。


『鬼滅の刃』
呼吸法で心技体を極限まで高める設定が人気。中島選手の構えは、未見でも“全集中”のニュアンスがわかるのが強み。


『進撃の巨人』
胸に拳を当てる敬礼(心臓を捧げよ)は、覚悟と結束の象徴。長距離やハードルでも“チームや仲間への敬意”が一瞬で共有でき、国籍を超えて通じる所作です(SNSで複数選手の実演が確認できます)。


どうして盛り上がる?—3つの理由
- わかりやすい記号性:ギア、印、敬礼など“1〜2秒で意味が伝わる”視覚サイン。国際大会の大画面と相性◎。
- 日本開催の文脈:アニメは日本の主要カルチャー輸出。海外スターの参加(ライルズの“かめはめ波”など)が相乗効果を生む。
- 選手のルーティン化:村竹選手のように“大舞台のおまじない”として機能し、自己効力感や集中を高める役割も。
もう少し深掘り:選手別ミニストーリー
- リレー侍の“ギア・リレー”
各走者がルフィの違う形態を担当。日本らしい遊び心でチームの結束を演出し、観客の一体感を創出しました。 - 村竹ラシッドの“キャラ使い分け”
予選〜決勝で3種のポーズを使い分け。「楽しんでもらえて良かった」と語る通り、勝負とエンタメの両立でスター性が一段と加速。 - ノア・ライルズの“世界最速のアニメファン”戦略
レース力×ポップカルチャーで魅せることで、競技の裾野拡大にも寄与。東京を舞台に“日本発の文脈”を積極的に取り込む姿勢が報道でもクローズアップ。 - 鵜沢飛羽の“先輩直伝”ポーズ
村竹からの“指令”でナルトポーズに挑戦。内的モチベと外的ファンサを同時に満たす好例です。
参考クリップ・レポート(外部)
- 大会公式リザルト・日程(World Athletics) (ワールドアスレティックス)
- デイリースポーツ「リレー侍のルフィ“ギア”リレー」記事 (デイリースポーツ)
- 共同通信配信(沖縄タイムス)「選手紹介でアニメポーズ」総括記事 (沖縄タイムス+プラス)
- Japan Times「ライルズ&トンプソンのアニメ愛」 (The Japan Times)
- Express Tribune「村竹ラシッド×プッチ」 (The Express Tribune)
まとめ:ポーズは“文化のバトン”
一瞬の所作でも、背景には物語(アニメ)×競技(アスリート)のクロスオーバーがあります。日本開催の世界陸上が“文化の交差点”になったことで、アニメを知らない人にも「あ、楽しい」が伝わりました。
次の世界大会でも“どんなポーズが飛び出すか”に注目してみてください。きっと、競技を見る楽しみがもう一段深まります。
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