政治にそれほど詳しくない私でも、今回ばかりは目が止まりました。そう、あの『銃爪』のロックミュージシャン・世良公則さんが参議院選挙に立候補するというのです!
しかも無所属で、しかも大阪から!そのニュースには驚きましたが、もっと驚いたのはSNSで話題になっていた独特すぎる髪型…。でも、見た目以上に語られているのは「大阪への思い」や「次世代に日本を残したい」という彼のまっすぐな決意でした。
この記事では、そんな世良さんのこれまでの歩みや、なぜ今このタイミングで政治に挑むのか、他の候補との違いまで、主婦目線でやさしくまとめてみました。
はじめに

芸能界からの出馬が相次ぐ今、世良さんはどう映る?
今回の参院選では、世良さん以外にも芸能界出身の候補者が複数出馬していることが話題になっています。テレビで見たことのある顔、ヒット曲で馴染みのある人たちが政界入りを目指す流れに対して、
- 「親しみやすい」
- 「一般人の声を届けてくれそう」
と歓迎する声がある一方で、
- 「知名度だけで票を集めてない?」
- 「本当に政策を考えてるの?」
といった冷ややかな意見も見受けられます。
世良さんの場合は、音楽や俳優活動の中で社会や人との関わりを大切にしてきた姿勢がにじみ出ており、「ただの有名人候補とはちょっと違う」という評価もあります。芸能人という肩書きよりも、“現場を歩いた人”“言葉で伝えてきた人”として、どこまで政治の世界で信頼を得られるのか――有権者の目はそこに向けられています。
世良公則さんが参院選に立候補!その背景とは
2025年7月、参議院議員選挙の大阪選挙区に、あの「銃爪(ひきがね)」で一世を風靡したミュージシャン・世良公則さんが無所属で立候補することを表明しました。世良さんといえば、1970年代後半から音楽シーンを牽引してきた存在であり、俳優としてもテレビドラマ「太陽にほえろ」やNHK朝ドラ「梅ちゃん先生」などで知られています。69歳にして、まさかの政治の世界に挑戦というニュースは、SNSでも大きな話題となりました。
記者会見では「大阪には何度もライブで訪れ、そのたびに元気をもらってきた」と語り、長年大阪と深い縁があったことを強調。さらに、現在の大阪が抱える“オーバーツーリズム”の問題を直視し、「次の世代によりよい日本を残すために、この国を動かしていく」と強い決意を見せました。
ミュージシャンから政治家へ―異色の転身に注目
芸能界から政治の世界へ転身する著名人は少なくありませんが、世良さんのように長年第一線で活躍してきたミュージシャンが、しかも無所属で立候補するのは異例です。これまでの活動では、権力に媚びない姿勢や社会問題に対する意見も垣間見え、ファンの間では「骨のある人」として知られていました。
そんな彼が訴えるのは、「トラブルを見て見ぬふりせず、ルールを整えていくこと」。観光客の増加で変わりゆく大阪の街に、現場で接してきた視点から警鐘を鳴らします。エンタメと社会の間に立ち続けてきた世良さんだからこそ見える課題や、伝えられる言葉があるのかもしれません。その背景にある思いや問題意識を掘り下げていきましょう。
1.世良公則さんのプロフィールとこれまでの歩み
広島県出身、音楽と俳優の二刀流で活躍
世良公則さんは1955年、広島県福山市で生まれました。学生時代から音楽に熱中し、大阪芸術大学に進学後、本格的にバンド活動をスタート。1977年には「世良公則&ツイスト」のボーカルとしてデビューし、圧倒的な歌唱力とパフォーマンスで一気に注目を浴びます。
その一方で、1980年代からは俳優としても活動を始め、ドラマや映画への出演が増えていきました。特に刑事ドラマでの存在感ある演技や、骨太なキャラクターで幅広い世代に知られるようになり、「音楽も演技も一流」と評されるようになりました。音楽と演技、どちらも妥協せずに積み重ねてきたキャリアが、今回の政治挑戦にも通じる“本気度”を感じさせます。
「銃爪」などヒット曲を連発したロックの先駆者
世良さんの名を一躍有名にしたのが、デビュー曲「あんたのバラード」や、代表曲「銃爪(ひきがね)」「燃えろいい女」など数々のロックナンバーです。当時の日本では珍しかった本格的なロックバンドスタイルで、シャウトするようなボーカルとアグレッシブなステージングが話題を呼びました。
その音楽性は、当時の若者の心をわしづかみにし、「ツイスト現象」とまで呼ばれる社会現象を巻き起こします。また、ロックだけでなく、バラードやフォークにも挑戦し、幅広いジャンルでファンを獲得していきました。40年以上にわたり音楽シーンに立ち続けてきた彼の姿は、まさに“現役のレジェンド”です。
「太陽にほえろ」や朝ドラでも存在感を発揮
俳優としての世良さんも見逃せません。1980年代には大人気刑事ドラマ「太陽にほえろ」に出演し、ワイルドな刑事役を好演。当時のテレビ視聴者の記憶にしっかりと残る名演技で、演技力の高さを示しました。
その後も映画やドラマ、舞台と幅広い分野で活躍を続け、2012年にはNHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」にも出演。ベテラン俳優としての落ち着いた演技で、若い世代にも再び注目されました。音楽と演技の両方でキャリアを築いてきた世良さんだからこそ、説得力のある発言や存在感が今回の選挙にも活かされそうです。
2.なぜ大阪選挙区から?立候補の理由と思い
大阪との縁とライブ活動の密接な関係
世良公則さんが大阪選挙区から立候補する背景には、彼自身の長年のライブ活動と大阪との深い結びつきがあります。デビュー以来、全国各地でライブを重ねてきた世良さんですが、特に大阪は「エネルギーをもらえる場所」と語るほど、思い入れの強い土地です。梅田のライブハウスや中之島のイベントなど、数多くの音楽活動の場として足を運んできました。
MCで「また大阪に来られてうれしい!」と笑顔で語る世良さんの姿に、地元ファンからは「大阪の顔」として親しまれるようになりました。今回の立候補も、ただの地元愛ではなく、何度も訪れて肌で感じてきた“街の変化”に向き合いたいという強い意志からきているようです。
オーバーツーリズムへの懸念と現場からの視点
記者会見でも語られたように、世良さんが問題視しているのが「オーバーツーリズム」。近年の大阪はインバウンド需要の高まりで観光客が急増し、心斎橋や道頓堀などでは一日中外国語が飛び交い、地元住民との摩擦も増えてきています。
トイレやゴミのマナー、騒音、交通マナーなど、観光都市としての課題は山積みです。世良さんはこれらを「現場で感じてきた人間」として捉えており、「国は観光を推進するなら、それに伴うルールや仕組みも整えるべきだ」と主張しています。ミュージシャンとして街を巡る中で見聞きしたリアルな問題意識が、今回の出馬の原動力になっているのです。
次世代への責任感と「動かす側」への決意
世良さんが繰り返し口にするのが「次の世代に、より良い日本を残したい」という思いです。これまで音楽や演技を通して多くの人々と接し、心を動かす言葉を届けてきましたが、政治という舞台に立つことで、もっと直接的に社会に関わりたいと決意したのでしょう。
「誰かがやってくれる」ではなく、「自分がやる」という意志。「歌う」ことから「動かす」ことへのステップアップ。その決断は、年齢を重ねてもなお挑戦をやめない世良さんらしい、生き方の延長線上にあるように感じられます。
3.注目の選挙戦と話題性
無所属での挑戦と今後の戦略
今回の参議院選挙で世良公則さんが選んだのは、どの政党にも属さない「無所属」での立候補です。政党の後ろ盾がない分、選挙資金や組織力では他候補に比べて不利とも言われますが、それでもあえて無所属を選んだ理由には、「しがらみのない立場で真っすぐに声を届けたい」という信念があるようです。
とはいえ、SNSや一部ネット上では「当選したら結局、自民党に鞍替えするんじゃないの?」という声も見かけました。特に、無所属で出馬する著名人が、当選後に既存政党へ合流する例が過去にもあったことから、疑念や不信感を持つ人がいるのも事実です。
ただ現時点で、世良さん自身から政党に関する明確な発言は出ていません。記者会見では、政治的な“しがらみ”から自由な立場で発言したいという意志が強く伝わっており、それが無所属を選んだ理由とされています。
今後、どのようなスタンスを取るのかは注目されるところですが、選挙戦の中でこの疑問にどう向き合うのかも、有権者にとって大事な判断材料になりそうです。
これまでの活動においても、企業や権力に媚びず、自分の言葉で表現し続けてきた世良さん。そうした一貫した姿勢に共感を覚える有権者は少なくないはずです。選挙戦では、SNSやYouTubeといったデジタルツールを活用し、若年層へのアプローチを強めるとも見られており、これまで政治に関心がなかった層の心をどう動かすかがカギになるでしょう。
髪型がSNSで話題に?市民の反応と支持

SNS上では、世良さんの立候補そのものと同じくらい話題になったのが、あの独特な髪型でした。前髪をセンターに寄せて前方に流したそのスタイルに対して、
- 「世良公則さんの髪型が独特で良いな」
- 「ウルトラマンレオみたい」
- 「蝉のお腹みたいでインパクト大」
- 「髪型に、更に更にびっくり」
- 「髪型が母が愛した世良公則とは違っていたので13度見した」
といった驚きと笑いまじりのコメントが続出!
なかには「何ちゅう髪型?」「世良の髪型が気になるな」といった率直な声や、「頑張ってください。髪型はもう少し…なんと言うか…ですが」といったエールともツッコミともとれる投稿も見られました。
「髪型w」「個性的な髪型してはる」「世良さん、髪型変わりました」との投稿からも、見た目のインパクトがそれだけ強かったことが伝わってきます。
政治家の見た目が話題になることは多いですが、これほどバズるのは珍しいこと。ある意味で、それも世良さんらしさの表れかもしれませんね。
「政策だけじゃなく、人柄で投票する時代」と言われる今、有権者にとって“自分の言葉で語る人”かどうかは重要なポイント。その点で、会見中も自分の言葉で丁寧に語りかける姿が印象的だった世良さんには、支持が集まりやすい土壌があるといえるでしょう。
他候補との争点・差別化ポイントは?
大阪選挙区では有力政党の候補が複数名立候補する激戦が予想されますが、世良さんの立ち位置は「政治経験ゼロの市民目線」。他候補が政策や政党公約を中心に語る中で、世良さんは“現場の実感”をベースに語る点が大きな違いです。
たとえばオーバーツーリズムの話題にしても、観光行政の数字ではなく「ライブで街を回って感じた息苦しさ」「地元の人の困惑」といった具体的なエピソードを交えて語ります。このように、専門家ではないからこそ見える問題や、当事者に近い視点が、政治に求められている「リアルさ」につながるのかもしれません。
また、年齢を重ねた挑戦者として「まだまだ自分は使える」と語る姿は、年配層にも希望を与える存在となっており、世代を超えた支持の広がりにも注目が集まっています。
他の主な立候補予定者(大阪選挙区、改選数4)
朝日新聞報道によれば、下記のような候補が立候補を予定しています(2025年6月18日時点)。
- 柳本顕(51歳、自民党/元環境政務官)
- 橋口玲(56歳、立憲民主党/弁護士)
- 杉久武(49歳、公明党/元財務政務官)
- 岡崎太(57歳、日本維新の会/元大阪市議)
- 佐々木理江(42歳、日本維新の会/元大阪市議)
- 清水忠史(57歳、共産党/元衆院議員)
- 渡辺莉央(30歳、国民民主党/医師)
- 椛田健吾(44歳、れいわ新選組/元団体職員)
- 宮出千慧(40歳、参政党/パート従業員)
- 東修平(36歳、無所属/元四條畷市長) など
この中に「テレビや音楽で知られる芸能界出身者」は確認されていません。世良さんのようなミュージシャン・俳優出身の候補は大阪選挙区では珍しいと言えます。
他候補との比較ポイント
他候補が行政・制度経験を武器にする一方で、世良さんはライブで感じた大阪の空気や暮らしの実感から政策を語る“現場主義”タイプ。政治にありがちな専門性よりも、親しみやすさや共感力が光ります。
✅ 知名度の種類
多くの候補は政界や行政経験を持つ専門職。柳本氏は政府経験あり、橋口氏は弁護士、公明・維新系候補は地域議員出身など、いわゆる「地元のプロ」タイプ。一方の世良さんは一貫してエンタメの世界で活躍してきた「異色の素人政治家」です。
✅ 支持層・アプローチの違い
- 他の候補は支持団体や党組織を背景に、人脈や政策訴求での支持を重視。
- 世良さんはSNSやファンとのつながりといった「個人の影響力」によるアプローチが中心。若者や音楽ファン、政治に距離を感じてきた層に響く可能性があります。
✅ 政策の語り口も違う
橋口玲氏や柳本氏は専門的で制度寄りの訴えに強みがあり、堅実な政策議論が期待されます。
一方で、世良さんは自身のライブや現場で感じた大阪の変化を、生々しいエピソードと共に語るスタイル。
数字よりも“人の声”を届ける政治スタイルとして差別化ができます。
まとめ
世良公則さんの参議院選立候補は、多くの人にとって驚きとともに希望を感じさせる出来事でした。広島出身ながら大阪に深い縁を持ち、音楽と演技で人々にエネルギーを届けてきた世良さんが、今度は政治の舞台で「動かす側」として新たな一歩を踏み出そうとしています。
ライブ活動を通じて見てきた大阪の現実。観光客の増加によって変わっていく街並みや住民の生活環境、そしてそれに対応しきれない国や行政のルール。そういった“見て見ぬふりされがちな問題”に正面から向き合い、「次の世代のために、いま行動する」という強い信念は、まさに彼らしい挑戦です。
派手なパフォーマンスではなく、心に響く“言葉”で勝負する世良さんの姿は、これまでの政治家とはまた違った説得力を持っています。無所属という立場、年齢、そしてミュージシャンとしてのキャリア…。すべてを背負っての選挙戦。その行方はもちろん、これからの政治にとっても一つの大きな分岐点となりそうです。
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