2027年大河ドラマ主演に松坂桃李決定!「逆賊の幕臣」小栗忠順とは?

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2027年の大河ドラマの主役を松坂桃李が演じることが決定しました。

タイトルは「逆賊の幕臣」で勝海舟のライバルと言われた小栗忠順を描いたドラマで、幕末が舞台となります。

小栗忠順って誰?

詳しく紹介します。

目次

2027年大河ドラマ「逆賊の幕臣」

“勝海舟のライバル”と言われた男
日本初の遣米使節となって新時代の文明を体感し
新しい国のかたちをデザインした江戸幕府の天才
だが明治新政府に「逆賊」とされ歴史の闇に葬られた

忘れられた歴史の“敗者”=幕臣の知られざる活躍を描く
スリリングな胸熱(むねあつ)エンターテインメント!

NHKドラマ公式サイトより

【放送予定】2027年1月~
【制作スケジュール】2026年 夏 クランクイン予定
【作】安達奈緒子
【制作統括】勝田夏子
【演出】西村武五郎

幕臣の裏側から描く幕末史

大河ドラマで描かれていた幕末は、時代遅れの江戸幕府を維新の志士達が倒して新しい日本を作ったというものでした。

しかし、近年の研究では日本の近代化は既に幕末から始まっていたと明らかにされています。

司馬遼太郎は、小栗忠順を勝海舟と並べて「明治の父」と呼んでいます。

主人公は 幕臣・小栗上野介忠順(おぐりこうずけのすけただまさ)

小栗忠順は1860年(安政7年)正使の新見正興と共にアメリカの軍艦ポーハタン号に乗船しワシントンD.C.へと向かいます。この時、護衛の名目で勝海舟ジョン万次郎福澤諭吉らが乗り込む咸臨丸も派遣されています。

小栗は外国人相手の交渉も臆することなく、フィラデルフィアでは通貨の交換比率の見直し交渉を行い、その後ワシントン海軍工廠の視察などを行って、世界一周の航路を辿って日本へと帰国しました。

小栗は渡米により見識を広めていきました。

日本近代化の父

アメリカから帰国した小栗は、外国奉行に任ぜられ、後に勘定奉行となりました。

ワシントンD.C.で海軍工廠を見学した小栗は、日本との技術力の差を痛感し、近代化への投資として製鉄所の建設を進言します。

しかし、当時の幕府は財政難で反対の声が大きかったのですが、将軍・徳川家茂が小栗の案を受け入れ横須賀製鉄所が建設されます。

横須賀ヴェルニー公園の小栗の胸像

非業の死

1867年(慶応3年)大政奉還が行われ戊辰戦争が始まります。

小栗はこの時、徹底抗戦を主張しましたが、徳川慶喜は恭順策をとり大政奉還が行われました。

小栗は、「新政府軍が箱根関内に入ったら迎撃し、榎本武揚の艦隊を駿河湾に突入させて相手の後続を砲撃で足止めし、箱根で孤立した相手を殲滅する」という作戦でしたが、実行はされませんでした。

後に新政府軍の大村益次郎は「それをやられていたら今ごろ我々はこの世にいなかっただろう」と言っています。

徳川慶喜に反対した小栗は、翌年、罷免され上野国群馬郡権田村(群馬県高崎市)の東善寺に移り住み隠居生活をしていましたが、新政府軍によって家臣共に捕らえられ取り調べもないまま処刑されてしまいます。享年42歳でした。

2027年は小栗忠順生誕200年になります。

東善寺にある小栗の像

ドラマ制作の意図

2027年の大河ドラマに歴史に埋もれた人物を選んだ理由を述べています。

幕末の日本は、現代と本当によく似ていました。グローバル経済に巻き込まれ、 関税率の交渉に悩まされ、物価高と格差が人々の生活を直撃。またフェイクも含めた情報が拡散されて誰もが世相を批評するようになり、社会の分断が深刻化しました。更に災害やテロの脅威があり、大国のパワーゲームによる戦争の危機がすぐそこに……。明日どうなるかわからない不確実な時代です。そんな中、小栗は国の独立と社会の安定を守ろうと、近代化政策を推し進めました。

このドラマは、小栗が国内外の諸勢力と繰り広げる外交・情報戦にスポットを当てます。次々と起こる幕末の事件の裏で起きていた、信頼と裏切りが交錯するスリリングで熱いドラマ。そこでは、人間対人間の真心と腹芸、そして情報が、一寸先の運命を左右するのです。それはライバルの勝にとっても同じでした。

明治新政府が歴史の勝者となったのは、さまざまな偶然の積み重ねだったとも言えます。大いなる時代の転換期に、決して諦めず未来を切りひらこうとした先人たちの熱い思いを知り、もしかしたらあり得たかも知れない別の未来に思いをはせることが、今を生きる私たちの力になればと願っています。

 渡米により日本も外国と交渉していかければならないことを痛感し近代化に向けて目を向けた小栗忠順。

現在は、幕末とは比べ物にならないほどのグローバル社会です。

21世紀になっても平和とは程遠い世界情勢の中、外交・情報戦はまさに一寸先の運命を左右しますね。

ドラマはエンターテイメントですが、学ぶべきところも多そうです。

小栗忠順 役 主演:松坂桃李

主演にはドラマ「御上先生」が話題の松坂桃李が決定しました。

松坂桃李プロフィール

松坂 桃李(まつざか とうり)

生年月日:1988年10月17日

出身地:神奈川県茅ヶ崎市

身長:183cm

血液型:A型

職業:俳優・モデル

事務所:トップコート

2020年12月10日、女優の戸田恵梨香と結婚。2023年5月4日、第1子が誕生している。

2008年、チャレンジFBモデル2008オーディション」にてグランプリを受賞し、雑誌『FINEBOYS』専属モデルとして芸能活動をスタートと同時にトップコートの養成所「Artist★Artist」へ第8期生として入校し演技を学びました。

2009年『侍戦隊シンケンジャー』で志葉 丈瑠(しば たける) / シンケンレッド役で俳優デビュー。

以後、多くのドラマ・映画で演技派として実力を発揮しています。

2011年、映画『アントキノイノチ』などの出演作によって第85回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞・第33回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞]を受賞。

2012年、NHKドラマ『梅ちゃん先生』で連続テレビ小説初出演。同年公開の映画『ツナグ』などの出演作によって第25回日刊スポーツ映画大賞 石原裕次郎新人賞・第36回日本アカデミー賞 新人俳優賞・第22回日本映画批評家大賞 主演男優賞を受賞。

2014年、NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』にて黒田長政 役で大河初出演。

2018年、映画『孤狼の血』で第42回日本アカデミー賞 最優秀助演男優賞

2019年、映画『新聞記者』で第43回日本アカデミー賞 最優秀主演男優賞を受賞。

番組についてのコメント

「自分がまさか大河ドラマの主演をさせていただく日が来るなんて、微塵も考えていませんでした。お話をいただき、本当にびっくりしました。自分にできるのかすごく不安でしたが、勝田さん、安達さんとお話しすることで、この2人が生み出す作品に参加したいと強く思いました」

と、大河の主役に決定したことに驚いています。

お二人のお人柄と、そしてこの企画力と、『どんな作品になるんだろう?』っていうワクワク感、そして毎週日曜日、これが放送された後に、憂鬱な月曜日の登校や出勤に重い体を少しでも軽くしてもらえるような、そんなエンターテインメントな作品になるのではなかろうかと確信しておりますので、僕はこの仕事を始めて16年ぐらいとまだまだ短いですけれども、後輩・同期からもらった刺激、先輩からもらった教えや学び、言葉、いろんな作品に携わらせていただいた経験、知識とかを全ての引き出しを開けてこの作品に注ぎ込んで、30代最後の作品にしようと思っております。

松坂桃李の集大成とも言えるドラマになるかもしれませんね。

作:安達奈緒子

安達奈緒子

<執筆によせて>
《幕末》を書く機会をいただきました。幸甚とはまさにこのことです。
あまたの人が心惹かれ著述した日本の大転換期。史実も人物もあまりに鮮烈で魅力的なので、ひたすら実直に描こうと肝に銘じます。ただ─。
「誰の目で見るか、どこまで広く見るか」
人は見たいものだけを見る、とは昨今よく耳にします。勝者が歴史を作るとも。だとしたら敗者とされた者の目から見た情勢はそれなりに様相が変わるはずです。また一国の政変に焦点を絞らず画角を広くとれば、大洋大陸を隔てた遠い国々の複雑にからみあう意図が見えてくる。はたして。
今見えている出来事は本当に「今見えているままなのだろうか?」

小栗忠順という幕臣の目を通して見る《幕末》には強烈に《今》を感じます。
身分制を打破し、個の力を存分に発揮できる社会は繁栄をもたらす。けれど行き過ぎれば能力主義という新たな身分制になりはしないか。こぼれ落ちる者たちの存在がかき消されてはいないか。《公(おおやけ)》は本当に公共のために力を尽くしているか。世界規模で同時多発的に何かが起きている、うねる潮流の正体が見えない、止められない。
小栗も予感したはずです。「時代が変わる」。

小栗は持っている人です。身分、能力、機会に恵まれた変わり者の天才となれば鼻につく人物かもしれません。実際、無血開城の立役者、勝海舟は小栗を疎んじました。しかし小栗は官吏であり、いわゆるリーダーではありません。公の人です。そして小栗は持っている人だからこそ《個》として自由に生きることを自分には許さなかった。つねに公がなすべきことを考え、変容せざるをえない国を少しでも良くしようと邁進する。その高潔さと頑固さは清々しいほどで、混乱の世にあって希望たりえる人だったと思います。
松坂桃李さんはまさにそんな高潔さをまとう方です。小栗がどんな人だったかを想像するとき、勝手ながら姿がピタリと重なります。極限まで苦闘する幕臣がスッと実体をもって立ち上がってくる、顔が見えてくる、するとやはり思うのです。
「なぜ彼は処刑されなければならなかったのか」
小栗を知れば知るほど彼の死が悔しい。その死には謎があります。これを解明していく物語はこの動乱の時代をさらに心惹かれるものにしてくれるはずです。
《幕末》を書くことを許されたのは《今》だったからだと考えます。がんばります。

<プロフィール>
2004年、脚本家デビュー。おもな作品に、「リッチマン、プアウーマン」(2012)「コード・ブルー –ドクターヘリ緊急救命-3rd season」(2017)「きのう何食べた?」(2019~)「100万回 言えばよかった」(2023)、NHKでは、ドラマ10「透明なゆりかご」(2018)土曜ドラマ「サギデカ」(2019)連続テレビ小説「おかえりモネ」(2021)NHKスペシャル未解決事件「File.09松本清張と帝銀事件」第1部(2022)・「File.10 下山事件」(2024)土曜ドラマ「お別れホスピタル」(2024)など。「東京ドラマアウォード2019 脚本賞」「2021年度芸術選奨文部科学大臣新人賞」などを受賞。大河ドラマの執筆は今作が初。

公式サイトより

<制作にあたって> 制作統括 勝田夏子

勝田夏子

今、あらゆる価値観が音を立てて崩れ、分断と暴力が世界を覆っています。信じられないようなことが次々に起こるのを見ていると、文明の大きな変わり目に遭遇しているんだなと思います。幕末の人たちもこんな気持ちだったのかもしれません。そんなとき私は、小栗のことを考えるのです。
鉄道を見れば、莫大(ばくだい)な経費を調達する仕組みに興味を持ち、巨大な製鉄所を見れば、まず小さなネジの大量生産から考える。実にシャープ、かつ地に足のついた緻密さです。小栗は、時代の激変で混乱する社会を着実に明日、そして未来へとつなげるには何が必要なのか、至って現実的に考え抜きました。大言壮語はなく、終始一貫リアリスト。そして、いい意味でオタク。パンデミックの時とか頼りになりそうで、現代にこそ必要なヒーローのカッコよさを感じます。一方、数字に強いが空気は読めないという不器用さも人間的です。案外それを気にしてたりしたら面白いな、などと想像が膨らみます。
人は、今あるものを壊せば新しい何かが始まると期待しがちですが、ただ壊すだけでは社会は持続できません。小栗自身は「逆賊」の汚名を着せられ葬られましたが、彼が敷いたレールやまいた種は、日本の近代の礎となりました。
そんな彼の物語を、当代きっての実力派・安達奈緒子さんの骨太な脚本と、全幅の信頼がおける松坂桃李さんの品格あるお芝居とで、スリリングかつ胸熱にお届けできるのは望外の喜びです。
2027年は「逆賊の幕臣」、皆さまどうぞご期待ください。

公式サイトより

まとめ

2027年のNHK大河ドラマが決定しました。

タイトルは「逆賊の幕臣」で勝海舟のライバルと言われた小栗忠順を描いたドラマだそうです。

主演は松坂桃李!!

名前を知っている人は少ない(私も初めて知りました)ですが、幕末に日本の将来を見据えて近代化を目指し、逆臣として非業の死を遂げた人物だそうです。

幕末、日本が外の世界へと門戸を開く中、繰り広げられる信頼と裏切りが交錯するスリリングで熱いドラマとなるそうです。

楽しみですね。

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