週刊文春で2023年、中居正広が女性とトラブになった際に連絡を受けていたと名指しされた、現カンテレ社長の大多亮氏が会見を開くことがわかりました。
フジテレビの港浩一氏の社長会見は火に油を注ぎ、スポンサーがCM取りやめの事態に発展しています。
トラブル発生時にフジテレビの専務取締役だった大多亮氏の会見が注目されています。
会見は1月22日予定の毎年1月恒例の新年社長会見です。
大多亮とは?
フジテレビ月9の黄金時代を作った伝説のプロデューサー大多亮とはどのような人物でしょうか?
大多 亮(おおた とおる)
生年月日:1958年11月3日(現・66歳)
出身地:東京都大東区浅草
最終学歴:早稲田大学教育学部
略歴
- 1981年、フジテレビジョン入社。報道局に配属。社会部警視庁クラブなど担当
- 1986年、広報局広報部から第一制作部(現ドラマ制作センター)へ異動「君の瞳をタイホする」を担当
- 2002年、編成制作局次長
- 2004年度の月9ドラマを企画・プロデュース
- 2006年6月、編成制作局ドラマ制作担当局長
- 2007年6月、執行役員編成制作局ドラマ制作担当局長
- 2009年6月26日、23年間携わったドラマ制作センターから離れ、デジタルコンテンツ局長
- 2010年6月、クリエイティブ事業局長
- 2011年6月、ポニーキャニオン取締役
- 2012年6月、フジテレビジョン常務取締役(編成制作・美術制作担当)、フジ・メディア・ホールディングス取締役、および共同テレビジョン取締役
- 2013年6月、常務取締役(編成制作・映画事業・コンテンツ事業担当)・編成制作局長
- 2014年6月、常務取締役(編成制作・国際担当)
- 2017年6月、フジ・メディア・ホールディングス取締役
- 2022年6月、フジテレビジョン専務取締役
- 2024年6月、関西テレビ放送代表取締役社長(現任)
トレンディドラマ
「トレンディドラマ」という言葉を生み出したと言われ、「東京ラブストーリー」「101回目のプロポーズ」など視聴率30%超えのヒットドラマを量産した敏腕プロデューサーとして知られています。
フジテレビ月9を担当、トレンディドラマとは1980年代後半から1990年代に、20代の女性をターゲットにした作品のことです。
大多はスタッフやキャストに若い人材を積極的に取り入れる手法で、当時の都会に生きる男女の恋愛観をドラマします。
若い人気俳優や女優がメインキャストに起用され、浅野温子さんと浅野ゆう子さんの「W浅野」、中山美穂さん、山口智子さん、鈴木保奈美さんなど。男性俳優では、トレンディドラマで人気が爆発した三上博史さん、江口洋介さん、織田裕二さんなどがトレンディ俳優と呼ばれました。
また、ドラマの登場人物はテレビ局や広告代理店、デザイナーなど視聴者が憧れる職業について、恋愛や都会の生活を謳歌しており、視聴者の憧れでした。
ドラマで俳優が着る衣装や家具、小物等、またロケ地のおしゃれなスポットなども人気を呼びました。これは今でも同じですね。
「東京ラブストーリー」のヒロイン、鈴木保奈美との不倫が報じられたこともあります。
大多亮は出演する俳優や女優をマンツーマン指導して作品を作り上げていたそうです。
その中で、鈴木保奈美との関係が噂されました。当時、大多氏は既婚者だったことから、不倫と報道されましたが否定しています。
しかし、後に出版された著作「ヒットマン」の中で「保奈美を愛おしく思えた」と記述しているので真相は不明ですね。
デジタルコンテンツ
2017年にフジ・メディア・ホールディングスの取締役を退任し、フジテレビジョンの常務取締役に就任します。
2015年、世界最大の動画サイト米ネットフリックスが日本に上陸します。
テレビ業界は戦々恐々しましたが、大多亮はいち早くデジタルコンテンツの可能性に注目し、ネットフリックスとフジテレビで協業しオリジナルコンテンツの制作を発表。
以下の記事はテレビの将来について語ったものです。
テレビ、とくにマスメディアは、常に「その時代のコンプライアンスや規制の中でがんばる、そして、番組を当てる」に知恵を絞るしかないと思っているんです。
だから、秋元さんの先ほど話していた「きっかけ」ですよね。テレビの優先順位が下がっているかもしれないけれど、少しでも上げるためのきっかけとはなにか。「やはり、インターネットとの親和性は強烈にあるな」が1つありますよね。
中略
フジテレビはテレビ局で初めて映画事業を始めた。そんなの、映画館へ行ってる間、テレビなんて見ないですよね。でも、それを始めた。イベント事業もやった。今、シルク・ドゥ・ソレイユなんか呼んでますよね。イベントや映画館へ行ってしまったら、テレビなんて見ないのに。
では、なぜやっているのか。「常にカニバるなかで本放送は強いんだ」という矜持でずっとやってきちゃってるんです。
今、ネットがきちゃう。今度、ネットでスマートテレビになったら、まさに本画面とられちゃう。またやられちゃって、テレビは大変だと思うけど、このカニバリを恐れていたら、テレビは永遠にもう僕は伸びないと思っているんですよ。
パネラー:大多亮(フジテレビ常務取締役)・秋元康(作詞家・プロデューサー)・藤田晋(サイバーエージェント社長)・村本大輔(ウーマンラッシュアワー)
テレビとネット番組の未来はどう動いていくのか――。2016年12月6日に開催された「IVS 2016 Fall Kyoto」のなかで、テレビ業界とネット業界を代表する4名によるセッション「テレビとネット番組のこれから」より
関西テレビ(カンテレ)社長就任
2024年6月の関西テレビ(カンテレ)社長就任会見で視聴率、ヒットこそすべてと語っています。
ドラマの現場に口出すつもりはないと語りながら、
「視聴率、ヒットこそ全て。ヒットが出ないところに人も金も集まらない」と強調。そして「今の5月の数字を見ていると、首位奪還も夢ではない」と気合を入れた。さらにAIを活用したコンテンツの充実化や、人手不足の解消などの展望も示した。
また、テレビのコンプライアンスについても、「非常に厳しくなっている。僕らが作っていた時とは全然違う。時代に合わせて変化しなければならない」と話した。STARTO ENTERTAINMENT社所属のタレント起用については「福田(淳)社長とも直接話をしていますが、やはりSMILE-UP.がしっかりとした補償を随時きちんと進めているかどうか、これが一番大きい」と言及した。
漫画コミック原作のドラマについては「原作者との信頼関係はやはり大きい。最初に原作者の方と詰めておくとか、そういうことは絶対やった方がいいなという風に思っています。
デイリー2024年6月19日記事より
中居正広性加害報道について語るのか?
中居正広が2023年6月、女性とトラブルになり高額の示談金を払っていたことが報道されました。
元フジテレビの女子アナウンサーが同時期にPTSDになって辞職していたことから、フジテレビが女子アナに性接待させることがあったのではないかとSNSなどで炎上状態になりました。
フジテレビは当社関係者の関与を否定していますが、現女子アナからも告発があり、フジテレビ社長の港浩一氏が会見を開く事態となりました。
しかし、定例会見を前倒しにしたとの理由で、フジテレビ関連の記者クラブのみ(NHK・民放はオブザーバーとして参加。ただし撮影も質問も不可)で中継もなしという対応が批判をますます煽る形となりました。
世論を受けてスポンサーCM差し止め50社を超える事態となっています。
そんな中で、現在は関西テレビの社長である大多亮氏に注目が集まっています。
現在はカンテレですが、当時はフジテレビの専務取締役です。
週刊文春によると、被害者のX子さんが中居とトラブルがあったことを上層部に訴えた際に、編成制作局長から当時の専務取締役だった大多氏に話が行き、そこから港氏に話が伝わったとされています。
つまりは、中居トラブルの当事者ということになりますね。
報道が事実なら、X子さんの必死の訴えを知っていながら、中居への調査も行わないどころか、レギュラー番組を継続させた上層部の一人ということになります。
大多氏は22日に新年恒例の定例会見を開く予定ですが、そこで中居トラブルについて語られるのか注目が集まっています。
カンテレ社員からは、「本来は〝別の会社だから〟と言えるのに、疑惑の渦中にある人が社長なら話は別。今後、撤退するスポンサーが出てきかねない。元フジテレビかもしれないが、今はカンテレの社長。フジの騒動からカンテレを守るためにも、社長には会見できちんと説明してほしい」との声が上がっています。
港社長会見のように、自分も調査を受ける立場として回答を控えるや、調査委員会で調査するなどと繰り返して、説明責任を果たさない場合、カンテレもスポンサー撤退の危機に陥る可能性があります。
この問題は、すでにフジテレビだけの問題ではなくメディア、しいては日本社会全体のモラルが問われています。
報道自由度ランキング、日本70位でG7最低という汚名を晴らすことができるのか、メディアの自浄努力が働くのか今後にかかっています。
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