「江口寿史さんのイラストが“無断で描かれた”って本当?」「金井球さんって誰?」
そんな疑問を持つ人がSNSでも急増中です。
10月上旬、漫画家・江口寿史さんがSNSの写真をもとに描いた“横顔そっくり”のイラストをめぐり、モデル本人とのやり取りや承諾の経緯が話題に。
本記事では、ニュースの流れから当事者のコメント、SNSの賛否まで詳しくまとめます。
漫画家・江口寿史「横顔そっくりイラスト」騒動まとめ― モデルは金井球さん、事後承諾で再公開へ ―
◆ 発端:インスタの横顔をもとに描いた一枚

漫画家・江口寿史さん(代表作『ストップ!! ひばりくん!』『すすめ!!パイレーツ』など)が、
イベント「中央線文化祭」のために制作した女性の横顔イラストを、
10月3日にX(旧Twitter)で公開しました。
江口さんは投稿の中で次のように説明しています。
「インスタに流れてきた完璧に綺麗な横顔を元に描いたものですが、
ご本人から連絡があり、アカウントを見てみたら文筆/モデルの金井球さんという方でした。
その後のやり取りで承諾を得たので再度公開します。」
このイラストは、JR荻窪駅ルミネの大型看板にも掲出されており、
多くの通行人の目に触れていました。
◆ モデル本人・金井球(かないきゅう)さんの反応
モデルとなった金井球さん(文筆家・モデル)は同日、自身のXで経緯を説明。
「(わたしの横顔が、知らないうちに大きく荻窪に……!?)とお問合せしたところ、
直接ご連絡をいただき、このようなかたちとなりました。」
さらに、ユーモアを交えながらも権利について言及。
「金井球と申しまして、嫌いな食べ物と愛用しているお風呂用洗剤があります。
わたしはわたしだけのものであり、人間としてさまざまな権利を有しております。」
最後には江口氏の対応を称え、
「江口先生、このたびは(ほくろを描き足していただくなど)誠実にご対応いただきまして、
本当にありがとうございます!」
と締めくくりました。
この“権利をユーモラスに主張する言葉”が、SNSで爆発的に拡散されるきっかけとなりました。

◆ SNSの反応(3つの温度で整理)
🔵 肯定派:「対応したなら問題なし」「絵として美しい」
- 「ちゃんと承諾を取って再公開してるなら、それでいいと思う」
- 「モデルさんとの関係が円満に終わったなら、外野が騒ぐことでもない」
- 「あの横顔の美しさを見て描きたくなる気持ちも分かる!」
- 「トレースだろうがインスピレーションだろうが、作品として完成してる」
→ 江口氏のファン層を中心に、「誠実に対応した」点を評価する声も。
一方で「創作意欲とリスペクトは別物だが、結果的に良い関係で終わったのは救い」といった冷静な見解もありました。
🔴 批判派:「プロなら無断で描かない」「事後承諾では遅い」
- 「“事後承諾”って言葉がすでにおかしい。描く前に許可取るのが筋」
- 「駅の大きな広告に使われる商用イラストなら、完全アウト案件」
- 「無断で描いたことが問題なのに、“承諾もらいました”で済ませるのは違う」
- 「江口さん好きだったのに残念。これでトレパク問題を擁護できなくなる」
→ 「プロの責任感」「肖像権」「商用利用」というキーワードが多く、
「作品の美しさ」と「手続きの正当性」を切り離して論じる声が多数。
ねとらぼや毎日新聞などでも“事後承諾に戸惑う声”として報じられました。
🟡 中間派(事後対応を評価/文化的議論へ)
- 「問題はあったけど、金井さんの対応も含めて結果的に美しい結末」
- 「肖像権とか創作の線引きって、SNS時代の難題だよね」
- 「モデルさんが“誠実に対応してもらいました”と言ってるなら、
今後のガイドラインを考える機会にすればいい」 - 「金井さんの“権利宣言”がとにかく名文。ユーモアと尊厳が共存してた」
→ どちらかというと“炎上そのもの”よりも、
「SNS時代の創作ルール」「クリエイター倫理」「肖像とAIの境界」など、
現代的な議論に発展させる投稿が目立ちました。
◆ 炎上の広がりとメディア対応
日付 | 出来事 |
---|---|
10/3(金) | 江口氏がイラスト再公開。金井球さんがXで経緯を説明。投稿が拡散。 |
10/4(土) | ねとらぼ・日刊スポーツ・まいどなニュースなど主要メディアが報道。 |
10/5(日) | ルミネ荻窪が該当ビジュアルを一時撤去したと報道。さらに議論拡大。 |
→ この「事後対応+企業撤去対応」が同時に話題になったため、
X上では #江口寿史 #金井球 などがトレンド入りしました。
◆ まとめ:炎上から見えた“現代の肖像と創作”
今回の件は、
「無断使用」vs「事後承諾」だけではなく、
SNS時代における“顔=個人のアイデンティティ”の扱いを問う出来事でした。
- 写真や顔が一瞬で拡散する時代に、どこまで「描いてよい」か?
- プロクリエイターの“リスペクトの表明”は、どうすれば伝わるのか?
- “本人の人間としての権利”をどう守るか?
金井球さんの「わたしはわたしだけのものです」という言葉は、
この問題の核心をシンプルに突いていました。
金井球プロフィール・実績

項目 | 内容 |
---|---|
名前 | 金井 球(かない きゅう) |
年齢・生年月日 | 2001年9月生まれとの報道あり → 2025年10月時点で24歳ほどとされる記事もある |
所属 | 芸能プロダクション MIXUS 所属との情報あり |
主な肩書き・活動 | マルチタレント(モデル、文筆、役者、Podcastパーソナリティなど) |
出世のきっかけ | 講談社主催オーディション「ミスiD2022」で グランプリ受賞 |
表現スタンス・特徴 | 肩書きを固定せず、日常・内面を切り取る文筆や、複数メディアでの発信(トーク・Podcast・ZINE制作など)を組み合わせて活動。制約の中の表現を楽しむスタンスを語っている |
出版・メディア露出 | インタビュー記事、雑誌・ウェブ連載、トークイベント・映像出演など実績あり |
面白いエピソード・以降の活動方向性
- ミスiDには複数年応募しており、2020年の応募は書類落ち、2021年はセミファイナリスト、2022年でグランプリ獲得、という経緯を語っている
- 「ラジオ 知らねえ単語」という番組を、元アイドルユニット「むくわれるう」の園凜(リンチ)さんと共同で配信。二人はX(旧Twitter)を通じて知り合ったという話。
- 表現スタンスとして、「制約(枠・限界)の中でどれだけ変化を出せるか」を面白がる発想を持って活動している、という言葉をインタビューで語っている。
- 芸名の由来については本人が「“金井”は本名。球(きゅう)は、9月生まれだから“キュウ”という響きに惹かれた」「動物の鳴き声みたいで可愛いと思った」などインタビューで語っている(ただし本人が「よく覚えてない」とも表現している)
- 家庭背景として、「母親が画家、父親は記者」という話が出ており、表現環境や言語表現に接する環境が一因ではないかという見方が紹介されている
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